ラグーザ・イブラで墓参り 2018年9月
ラグーザ・イブラ観光中に、ちょっとだけ市営霊園に寄ってみました。糸杉の深い木立に囲まれた、すがすがしくもしんみりした空間でした。交通弱者のために、1日に2-3本、市営バスが迂回して市営霊園前経由となって立ち寄ります。私も、帰路は市営バスで街の中心部まで帰りました。
( ラグーザ・イブラ市営霊園への入口)
海外旅行に行って、有名人の眠る墓地や都心部の墓地を訪れることはありますが、普通の街の普通の墓地はなかなか見学できないので、いい体験でした。ラグーザの人々の眠りを妨げないように、そおっと、そおっと、市営霊園の中を歩きました。
お墓参りにやってきた市民たちは遠目に変なガイジンがいるのを見て「何なんだろう」と思ったに違いありません。
( ラグーザ・イブラ市営霊園正面 )
どこの国でも霊園入口には花屋さんが陣取っているようです。きれいなお花が花立にあふれんばかりに売られていました。遠くから来た人、突然、思い付きで立ち寄ることにした人などが花を抱えてお店から出てきました。
「ちょっと間があいたから墓参りでも寄っていくか」という気持ちを感じることができて嬉しい気分でした。
( 霊園内の大通り。奥の方に祈祷所のような建物がある )
ここの霊園は、正門から奥に向かって真っすぐに伸びる糸杉の並木道の両側に個々の墓地が並ぶスタイル。宗教宗派は問わずの感じですし、キリスト教色が強く出ている感じもありません。けれども、実際のところは分からないというのが率直な感想です。
「ほら、あそこのお墓に来ている人たち、どうやら無宗教のようね」
と、一見、寛容そうな中年カップルが、キリスト教目線でひそひそ話をしているかも知れないのも、地方都市観光ならではの想像です。はずれていたら、ごめんなさい。
( 普通のお墓 )
普通のお墓はいっぱいありました。花がそこかしこに生けられていて、けっこう色彩豊かな墓地風景です。最近のはやりは、故人の顔写真を墓誌に焼き付けることのようです。
( 先祖代々のお墓 )
次は、先祖代々のお墓のような大きめの墓地。ひとつの墓誌に何人もの埋葬者の名前が組み込んでありました。火葬した遺灰を収めるタイプの墓地かも知れません。普通の墓地に比べると、少しゆったり感が出ていました。
最後は、独立した霊廟のような建物の大きな墓地。世俗での財力を反映した威容を誇っていました。
「普通墓地の方々に比べれば、少しは足を伸ばして眠れるってもんですよ」という声が心の中に響いてきました。
天国では平等かも知れませんが、世俗のしきたりでは、やっぱり平等ではありませんね。
( 立派な霊廟は富裕層の印か )
みなさま、どうかゆっくり安らかに眠ってください。合掌。
2020年10月記 了
ラグーザ・イブラ観光中に、ちょっとだけ市営霊園に寄ってみました。糸杉の深い木立に囲まれた、すがすがしくもしんみりした空間でした。交通弱者のために、1日に2-3本、市営バスが迂回して市営霊園前経由となって立ち寄ります。私も、帰路は市営バスで街の中心部まで帰りました。
( ラグーザ・イブラ市営霊園への入口)
海外旅行に行って、有名人の眠る墓地や都心部の墓地を訪れることはありますが、普通の街の普通の墓地はなかなか見学できないので、いい体験でした。ラグーザの人々の眠りを妨げないように、そおっと、そおっと、市営霊園の中を歩きました。
お墓参りにやってきた市民たちは遠目に変なガイジンがいるのを見て「何なんだろう」と思ったに違いありません。
( ラグーザ・イブラ市営霊園正面 )
どこの国でも霊園入口には花屋さんが陣取っているようです。きれいなお花が花立にあふれんばかりに売られていました。遠くから来た人、突然、思い付きで立ち寄ることにした人などが花を抱えてお店から出てきました。
「ちょっと間があいたから墓参りでも寄っていくか」という気持ちを感じることができて嬉しい気分でした。
( 霊園内の大通り。奥の方に祈祷所のような建物がある )
ここの霊園は、正門から奥に向かって真っすぐに伸びる糸杉の並木道の両側に個々の墓地が並ぶスタイル。宗教宗派は問わずの感じですし、キリスト教色が強く出ている感じもありません。けれども、実際のところは分からないというのが率直な感想です。
「ほら、あそこのお墓に来ている人たち、どうやら無宗教のようね」
と、一見、寛容そうな中年カップルが、キリスト教目線でひそひそ話をしているかも知れないのも、地方都市観光ならではの想像です。はずれていたら、ごめんなさい。
( 普通のお墓 )
普通のお墓はいっぱいありました。花がそこかしこに生けられていて、けっこう色彩豊かな墓地風景です。最近のはやりは、故人の顔写真を墓誌に焼き付けることのようです。
( 先祖代々のお墓 )
次は、先祖代々のお墓のような大きめの墓地。ひとつの墓誌に何人もの埋葬者の名前が組み込んでありました。火葬した遺灰を収めるタイプの墓地かも知れません。普通の墓地に比べると、少しゆったり感が出ていました。
最後は、独立した霊廟のような建物の大きな墓地。世俗での財力を反映した威容を誇っていました。
「普通墓地の方々に比べれば、少しは足を伸ばして眠れるってもんですよ」という声が心の中に響いてきました。
天国では平等かも知れませんが、世俗のしきたりでは、やっぱり平等ではありませんね。
( 立派な霊廟は富裕層の印か )
みなさま、どうかゆっくり安らかに眠ってください。合掌。
2020年10月記 了