ヴェルチェッリ通りのハイソな街角 2018年3月、9月訪問
ミラノの魅力は、いろいろなお店があること。そのお店のセンスのレベルが高いことだと思います。
ミラノの西の方、ドゥオーモから地下鉄1号線で5駅か6駅目の場所で降りると、それなりに裕福なミラネーゼたちの日常空間が広がっています。
ヴェルチェッリ通り:Corso Vercelli は、そんなハイソな雰囲気の通りであり、商店街のひとつです。
ガレッリアや、モンテ・ナポレオーネとは、趣きが違ったミラノを体験しました。
( マジェンタ通りの先、ヴェルチェッリ通り )
メトロのコンチリアツィオーネ駅:Conciliazione で降り、南側の広場に向かって1分歩くと、バラッカ広場:Piazza Baracca という空間に出ます。市電12系統が走っている通りと直角に交わっているのが、今日の目的地ヴェルチェリ通り商店街です。
写真奥が、ヴェルチェッリ通り、手前方向がマジェンタ通り:Corso Magenta です。マジェンタ通りを引き返すこと3分くらいで、最後の晩餐のあるサンタ・マリア・デラ・グラーツェ教会の前に着きます。
そうなんです、ダ・ヴィンチ鑑賞にいらっしゃる、たくさんの善男善女のニッポン人の皆さまは、タッチの差で、ミラネーゼのハイセンスな日常空間に触れることなく、踵(きびす)を返してしまっています。
( Corso Vercelli の銘板 )
ヴェルチェッリ通りは、東京で言うと、青山の骨董通りのような感じの雰囲気があります。高級な日常生活感があり、伝統的なビルの外観も視野に入る一方で、現代風のお洒落な商店が並んでいます。
( 夕暮れ迫るヴェルチェッリ通り )
男の私は、センスの良いお店のディスプレイにため息をつきながら、見たり、入ったりしかできませんでした。ハイセンスなマダムや若い方が歩くと、もっと、エキサイティングなヴェルチェリめぐりをすることでしょう。
( ブティックなど数種類のお店が入るガレリア・ディ・コルソ・ベルチェッリ )
( 斜め右がベルフィオーレ通りの交差点 )
ヴェルチェッリ通りからワグネル広場へ通じるベルフィオーレ通り:Via Belfiore にも、さりげなくエレガントな雰囲気が漂っています。
( ビルの谷間に、ザハ・ハディード・タワーとイゾザキ・タワーが見える )
( G.ヴェルガーニ公園の夏の終わり )
G.ヴェルガーニ公園の広々とした芝生と、木立の緑が目にしみます。3月下旬の、さくらの花も春を告げる歓びを表現しているようでした。そして、木立の背後に見え隠れする高層ビルの眺めこそ、現代のミラノを象徴するシーンのひとつだと思います。
( ミラノざくら咲く、早春のG.ヴェルガーニ公園 )
けれども、こういう視点は、あんまり人気がないようです。
ルネサンス時代そのままのような街並みや美術館の数々こそイタリアだと思い込まされているとすれば、それは、とても視野がせまいイタリア感のような気がします。ルネサンスが、”ギリシャ、ローマ文化の『再生』”の名を語った社会の変革運動であったならば、変わることこそ、ルネサンスの本質だと感じます。
( ヴェルチェッリ通のランドマーク的なデパート ”コイン” )
この界隈で、一番おおきなビルであるコイン:Coin という、ブティックがいっぱい入ったデパート横を通り抜けます。
( ミラノ最大級の書店のひとつ、ラ・フェルトネッリ )
十字路を挟んだ少し先にあるのが、大きな本屋さんラ・フェルトネッリ:La Feltonelliです。CD、DVD類もいっぱい並んでいます。
( ヴェルチェリ通りの西の端、ピエモンテ広場 )
はす向かいに大きな広場があります。たくさんの大通りが集まり、クルマの流れが絶えないピエモンテ広場:Piazza Piemonte です。住み心地の良さそうなマンションが広場を囲んでいっぱい建っています。
大通りから一歩入った場所で、こういうマンション暮らしをしたら、さぞ、快適そうだと、思わずぼーっとします。けれども、ときどき、エレベーターが故障したり、不可解な公共料金の請求がきたり、大家がいきなり家賃の改定を言ってきたりして、「オーラ・ラー」と、髪の毛をかきむしります。
旅の者として、適度に退散するのも、悪くない一手です。
2018年10月記 了
ミラノの魅力は、いろいろなお店があること。そのお店のセンスのレベルが高いことだと思います。
ミラノの西の方、ドゥオーモから地下鉄1号線で5駅か6駅目の場所で降りると、それなりに裕福なミラネーゼたちの日常空間が広がっています。
ヴェルチェッリ通り:Corso Vercelli は、そんなハイソな雰囲気の通りであり、商店街のひとつです。
ガレッリアや、モンテ・ナポレオーネとは、趣きが違ったミラノを体験しました。
( マジェンタ通りの先、ヴェルチェッリ通り )
メトロのコンチリアツィオーネ駅:Conciliazione で降り、南側の広場に向かって1分歩くと、バラッカ広場:Piazza Baracca という空間に出ます。市電12系統が走っている通りと直角に交わっているのが、今日の目的地ヴェルチェリ通り商店街です。
写真奥が、ヴェルチェッリ通り、手前方向がマジェンタ通り:Corso Magenta です。マジェンタ通りを引き返すこと3分くらいで、最後の晩餐のあるサンタ・マリア・デラ・グラーツェ教会の前に着きます。
そうなんです、ダ・ヴィンチ鑑賞にいらっしゃる、たくさんの善男善女のニッポン人の皆さまは、タッチの差で、ミラネーゼのハイセンスな日常空間に触れることなく、踵(きびす)を返してしまっています。
( Corso Vercelli の銘板 )
ヴェルチェッリ通りは、東京で言うと、青山の骨董通りのような感じの雰囲気があります。高級な日常生活感があり、伝統的なビルの外観も視野に入る一方で、現代風のお洒落な商店が並んでいます。
( 夕暮れ迫るヴェルチェッリ通り )
男の私は、センスの良いお店のディスプレイにため息をつきながら、見たり、入ったりしかできませんでした。ハイセンスなマダムや若い方が歩くと、もっと、エキサイティングなヴェルチェリめぐりをすることでしょう。
( ブティックなど数種類のお店が入るガレリア・ディ・コルソ・ベルチェッリ )
( 斜め右がベルフィオーレ通りの交差点 )
ヴェルチェッリ通りからワグネル広場へ通じるベルフィオーレ通り:Via Belfiore にも、さりげなくエレガントな雰囲気が漂っています。
( ビルの谷間に、ザハ・ハディード・タワーとイゾザキ・タワーが見える )
( G.ヴェルガーニ公園の夏の終わり )
G.ヴェルガーニ公園の広々とした芝生と、木立の緑が目にしみます。3月下旬の、さくらの花も春を告げる歓びを表現しているようでした。そして、木立の背後に見え隠れする高層ビルの眺めこそ、現代のミラノを象徴するシーンのひとつだと思います。
( ミラノざくら咲く、早春のG.ヴェルガーニ公園 )
けれども、こういう視点は、あんまり人気がないようです。
ルネサンス時代そのままのような街並みや美術館の数々こそイタリアだと思い込まされているとすれば、それは、とても視野がせまいイタリア感のような気がします。ルネサンスが、”ギリシャ、ローマ文化の『再生』”の名を語った社会の変革運動であったならば、変わることこそ、ルネサンスの本質だと感じます。
( ヴェルチェッリ通のランドマーク的なデパート ”コイン” )
この界隈で、一番おおきなビルであるコイン:Coin という、ブティックがいっぱい入ったデパート横を通り抜けます。
( ミラノ最大級の書店のひとつ、ラ・フェルトネッリ )
十字路を挟んだ少し先にあるのが、大きな本屋さんラ・フェルトネッリ:La Feltonelliです。CD、DVD類もいっぱい並んでいます。
( ヴェルチェリ通りの西の端、ピエモンテ広場 )
はす向かいに大きな広場があります。たくさんの大通りが集まり、クルマの流れが絶えないピエモンテ広場:Piazza Piemonte です。住み心地の良さそうなマンションが広場を囲んでいっぱい建っています。
大通りから一歩入った場所で、こういうマンション暮らしをしたら、さぞ、快適そうだと、思わずぼーっとします。けれども、ときどき、エレベーターが故障したり、不可解な公共料金の請求がきたり、大家がいきなり家賃の改定を言ってきたりして、「オーラ・ラー」と、髪の毛をかきむしります。
旅の者として、適度に退散するのも、悪くない一手です。
2018年10月記 了