ミラノ高級住宅街ワグネル&パガーノ  2018年3月


観光では、あまり行かないハイソなミラノがあります。

市内の西の方、カドルナ:Cadorna からワグネル:Wagner、パガーノ:Pagano、ブオナロッティ:Buonarottiあたりは、リッチな住宅エリアです。

聞けば、日本人、外国人の駐在員にも人気のエリアだそうです。観光客の耳に、あまり、うわさが聞こえてこないのは、みんな、密かに駐在員生活を楽しんでいるからかも知れません。

「観光客ごときに、ミラノの秘密、教えたくないもん」、ということでしょうか。

近隣のマルゲラ通り:Marghera、やヴェルチェーリ通り:Vercelli も、スイーツ好きやショッピング好きには興味津々の地区だと思いますが、そこまで足を伸ばせませんでした。


まずは、メトロ1号線Wagner:ワグネル駅エリアを歩きます。

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( ワグネル駅前と、路上の花売り)

ワグネル駅周辺は、中規模な商店街と、高級マンション街です。通りの向こうに、シティライフ・ミラノの高層ビルが見え隠れします。歩いている人の雰囲気も、穏やかだし、道端の花売りの商品も、お行儀よく並べてあります。

路上の花売り店を左に行くとマルゲラ通り方向につながります。

このあたりでも、広告は、やっぱりイタリアン。美を追求しています。

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( ワグネル駅前の派手な広告 )

ついつい、水着のお姉さんに視線が行きますが、バス停の壁面に貼ってあるイケメンの方も、お忘れなく。

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( ワグネル公設市場(いちば) )

ワグネル駅のすぐそばには、公設のワグネル市場(いちば)があります。日曜日と月曜日午前中以外は、朝から夕方まで、食料品店を中心とした個人商店が店を開けています。

建物の大きさは、中型スーパーくらい。変形五角形の建物内に、ぐるりと店がひしめいています。肉屋、八百屋、パン屋、花屋など、一業種につき2店舗か3店舗くらいしかありませんが、レベルは平均以上です。日本でも、スーパーマーケットと軒を並べて、質の良い個人商店が共存していることがありますが、同じ感覚です。

「うちでは、お肉と野菜だけは、スーパーではなく XXや△△商店で買うことにしているの!」

と、いう声が聞こえてきそうです。品物が良いことはもちろん、お店のおじさん、おばさんとイキな会話をしながら対面販売で生鮮品を買う楽しみを味わうことができます。

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( 市場と隣接する教会 )

観光地ではないので、空きスペースがあってイートインができる、ということはありません。
サンドウィッチやチーズ、果物などを買って、近くで食べたい方は、外の広場に出るか、少し歩いて公園に行ってみましょう。

ミラノの、少しリッチな都心暮らし気分を感じることができます。

「やっぱり、お金ためて、ザハ・ハディード設計の未来スタイルのマンションを買って、住みたーい!」と、なれば、もう立派なミラネーゼでしょう。

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( パガーノ地区の公園:Pagano と桜 )

ワグネル市場から10分ほど、ぶらぶら歩いてパガーノの公園に来ました。グゥイド・ベルガーニ公園:Parco Guido Vergani 、というのが名前のようです。夕暮れで茜色に染まる雲がきれいな日でした。4月末になれば、新緑がむんむんする風景となることでしょう。

パガーノ公園を突っ切り、シティライフ・ミラノの方に向かったあたりがブオナロッティ地区:Buonarotti 。やっぱり、高級マンション街です。ちょっと稼ぎの良い一家が、ゆったりと暮らしている場所だ、というオーラがいっぱいです。

別のブログでコメントしたユニークなスーパーマーケット、「イル・ヴィアッジャトール・ゴローゾ」:il Viaggiator Goloso、もこの地域にあります。「やっぱり、健康に良いもの、由来がしっかりしているものを食べたい」、というニーズが多いのでしょう。

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( パガーノからブオナロッティにかけての高級マンション )

ぐるりと回ってブオナロッティ広場に来ました。メトロ1号線のブオナロッティ駅も広場の一画にあります。

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( ブオナロッティ広場 )

広場を南下して5分くらい歩くと、スタート地点のワグネル駅に戻ります。

日本人観光客にとって、ミラノは長逗留する場所ではありません。ですから、その分、これから新体験ができる場所がいっぱい残っています。メディアの方々に先を越されないうちに、こういう場所までやってきて、自分だけのミラノの楽しみを、どんどん見つけてみましょう。もちろん、少しづつメディアに出ていますが、パリや京都レベルの比ではありません。

                                                     2018年5月記   了