ほどほどのトリック、サン・サティロ 2018年3月訪問
1) ドゥオーモの近く
サン・サティロ教会は、トリック・アートで少し名の通った観光地です。正式には、サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ(もしくはサティーロ)教会=Chiesa di Santa Maria Presso San Satiro、 というそうです。
この教会は、ドゥオーモの近く、トリノ通り:Via Torino の脇っちょにあります。ドゥオーモ広場の銅像から歩いて3分くらいです。ドゥオーモから近い割には、ニッポン人への知名度も今ひとつです。
銅像の馬の尻尾の奥あたりがトリノ通りです。
( ドゥオーモ広場からトリノ通り方向 )
アーケードの角は横断歩道になっていますので、1回だけ渡って左折し、奥へ進みます。
トリノ通り沿いにも、素敵なお店が並んでいます。そちらに気を取られるのも有りだと思います。成り行きで、ミラノの街角散歩を楽しみます。
( ドゥオーモ広場の南の角。トリノ通りは写真の右の外で見えない )
ちなみに、トリノ通りを、ずんずん進むとナヴィリオ運河に出ます。歩いて20分くらい、市電の3系統で10分弱です。
サン・サティロ教会は、トリノ通りの角から1分ほどの場所です。やや引っ込んだ位置にありますが、教会ですので、すぐに分かります。
( サン・サティロ教会入口 )
人通りの多いトリノ通りから、数歩、入っただけで急にひっそりとします。物好きな、いや、ミラノをじっくり探訪したい観光客が三々五々、教会の扉を開けて出入りしています。
2) どこがトリックなの?
ガイドブックでは、「教会の奥行きが取れなかったので、祭壇を造る際に、名匠ブラマンテ:Donate Bramante がトリック・アートよろしく、奥行たっぷりに見えるように設計した」と、いう趣旨で説明しています。
外観を見ただけでは、「どこが寸詰まり?普通の平凡な教会だあ!」と、思ってしまいます。もう少し、思わせぶりな書き方のガイドがあってもいと思いました。
例えば、「だまされたと思って中へ入ってみましょう。そして、真っすぐに祭壇を見つめてください。一見、普通の造りです」
( サン・サティロ教会の主祭壇正面 )
「けれども、少し横へそれて祭壇を斜め前方から見てみると・・・・・」
( トリック・アートの寸詰まり主祭壇 )
このアーチの奥行きがトリック・アートです。横から見ると寸詰まりですが、正面から見ると、奥行きがあるように造ったのです。
これを3Dアートのはしり、と見るかどうかは、ひとりひとりの感性です。他にない造作であることは間違いありません。
私は、祭壇周り全体がトリック・アート風だと思い込んでいたのです。あまりに小じんまり。ですから、思わず、
「金かえせ!」
「はあ?もともと無料です」
3)反省
思い込みが裏切られて高ぶった気持ちを治めるため、懺悔(ざんげ)をしましょう。
( 献灯 )
2ユーロのお布施をして、ろうそくを献灯します。
そして、そばの懺悔室に入ります。
( サン・サティロ教会の懺悔室 )
「勝手に勘違いして興奮してしまい、申し訳ありません。巨匠ブラマンテの作品に、敬意を払います」
「また、ミラノへ来てね!」
2018年7月記 了
1) ドゥオーモの近く
サン・サティロ教会は、トリック・アートで少し名の通った観光地です。正式には、サンタ・マリア・プレッソ・サン・サティロ(もしくはサティーロ)教会=Chiesa di Santa Maria Presso San Satiro、 というそうです。
この教会は、ドゥオーモの近く、トリノ通り:Via Torino の脇っちょにあります。ドゥオーモ広場の銅像から歩いて3分くらいです。ドゥオーモから近い割には、ニッポン人への知名度も今ひとつです。
銅像の馬の尻尾の奥あたりがトリノ通りです。
( ドゥオーモ広場からトリノ通り方向 )
アーケードの角は横断歩道になっていますので、1回だけ渡って左折し、奥へ進みます。
トリノ通り沿いにも、素敵なお店が並んでいます。そちらに気を取られるのも有りだと思います。成り行きで、ミラノの街角散歩を楽しみます。
( ドゥオーモ広場の南の角。トリノ通りは写真の右の外で見えない )
ちなみに、トリノ通りを、ずんずん進むとナヴィリオ運河に出ます。歩いて20分くらい、市電の3系統で10分弱です。
サン・サティロ教会は、トリノ通りの角から1分ほどの場所です。やや引っ込んだ位置にありますが、教会ですので、すぐに分かります。
( サン・サティロ教会入口 )
人通りの多いトリノ通りから、数歩、入っただけで急にひっそりとします。物好きな、いや、ミラノをじっくり探訪したい観光客が三々五々、教会の扉を開けて出入りしています。
2) どこがトリックなの?
ガイドブックでは、「教会の奥行きが取れなかったので、祭壇を造る際に、名匠ブラマンテ:Donate Bramante がトリック・アートよろしく、奥行たっぷりに見えるように設計した」と、いう趣旨で説明しています。
外観を見ただけでは、「どこが寸詰まり?普通の平凡な教会だあ!」と、思ってしまいます。もう少し、思わせぶりな書き方のガイドがあってもいと思いました。
例えば、「だまされたと思って中へ入ってみましょう。そして、真っすぐに祭壇を見つめてください。一見、普通の造りです」
( サン・サティロ教会の主祭壇正面 )
「けれども、少し横へそれて祭壇を斜め前方から見てみると・・・・・」
( トリック・アートの寸詰まり主祭壇 )
このアーチの奥行きがトリック・アートです。横から見ると寸詰まりですが、正面から見ると、奥行きがあるように造ったのです。
これを3Dアートのはしり、と見るかどうかは、ひとりひとりの感性です。他にない造作であることは間違いありません。
私は、祭壇周り全体がトリック・アート風だと思い込んでいたのです。あまりに小じんまり。ですから、思わず、
「金かえせ!」
「はあ?もともと無料です」
3)反省
思い込みが裏切られて高ぶった気持ちを治めるため、懺悔(ざんげ)をしましょう。
( 献灯 )
2ユーロのお布施をして、ろうそくを献灯します。
そして、そばの懺悔室に入ります。
( サン・サティロ教会の懺悔室 )
「勝手に勘違いして興奮してしまい、申し訳ありません。巨匠ブラマンテの作品に、敬意を払います」
「また、ミラノへ来てね!」
2018年7月記 了