ラグーザでフィーキ・ディンディアみっけ  2018年9月訪問

シチリアのラグーザにやってきて、はじめてウチワ・サボテンの実を、間近で眺めることができました。

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( フィーキ・ディンディア。ウチワ・サボテンの実 )

イタリア語では 「フィーキ・ディンディア:Fichi d'India」 と言います。意味は、”インドのイチジク”。単数形は、フィーコ・ディンディア:Fico d'India です。

イタリア語って、けっこう、地名や現象を例えに使って全然関係ないモノの名前にすることが多い言語だなあと思っています。

虹(にじ)は、閃光のアーチ:Arcobaleno、
あんこう(鮟鱇)は、漁師のカエル:Rana pescatorice、

のような語句が少なくありません。
201809ラグーザフィーキディンディアとイブラ
( フィーキ・ディンディアの実の向こうにラグーザ・イブラ)

フィーキ・ディンディアは、近くで見ると、けっこうでかいです。棘(とげ)もいっぱいついてます。そして食用です。9月から11月ごろの秋の風物誌の果物のひとつのようです。私は、残念ながら食べませんでした。あんまり、美味しそうには見えませんでしたが、何事も挑戦すればよかったと反省しています。

フィーキ・ディンディアは、ラグーザの市街地を抜け出た道沿いに、いっぱい自生していました。中南米産の外来植物ですが、すっかりシチリアの大地に根付いてしまったようです。日本の「柿」みたいな印象です。売り物の立派な柿もある一方、そこいら中に野生の株がある点で似ている気がしました。

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( 野生化した道路脇のフィーキ・ディンディア)

そして、売り物のフィーキ・ディンディアを栽培している畑だって見っけてしまいました。道沿いの一角にウチワ・サボテンの大きな株が規則正しく植えてありました。
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(フィーキ・ディンディアの畑)

どのくらいの規模で、どのくらいの量を出荷すると、それなりのサボテン栽培農家としてやっていけるのでしょうかという疑問がムクムクと頭をもたげてきましたが、いまだに答えを調べていません。

2020年10月記                     了