やまぶきシニアトラベラー

気まぐれシニア・トラベラーの旅。あの日から、いつか来る日まで、かつ、めぐりて、かつ、とどまる旅をします。

コリーナデリトリア

モディカの2大展望台に汗だくで上る

モディカの2大展望台に汗だくで上る    2018年9月訪問

1  コリーナ・デリトリア:Collina dell'itria

モディカは深い谷合にある街です。両側にそそり立つ台地の端まで登ると、谷底風景が手に取るように見えます。

観光案内図によると、おすすめの見晴らし台は3カ所。アルタのピッツォ:Pizzo 、ピッツォの対面のコリーナ・デリトリア:Colina dell'itria、中心部の裏手の、コリーカ・デラ・ジャカンタ: Collica della Giacanta、です。私はジャカンタを除く2カ所に登りました。

まず、モディカのアルタ(丘の上)や、バッサ(谷合い)の歴史的景観を鳥瞰するために、コリーナ・デリトリアにあえぎながら登りました。クルマで来てもいいし、予算次第でタクシーを頼んで来てもよいでしょう。

私は、タダのかわりに汗だくとなり、すこしスリムになりました。
モディカSピエトロ前から南斜面市街Sep2018
( モディカ中心部のサンピエトロ教会前からコリーナ・デリトリア方を望む )

谷底から路地裏の階段を通って20分ほどでコリーナ・デリトリアの展望台に着きました。
モディカコリーナ・デリトリア展望台Sep2018
( コリーナ・デリトリア展望台と駐車スペース )

思った以上に展望が開けていました。モディカのアルタ地区のサン・ジョルジョ大聖堂と、モディカ市街地の最高点ピッツォの展望台が眼前に展開します。

「わああ・・・・・。すごい眺めえ・・・・・・」
モディカPizzoとSG聖堂矢印ありSep2018
( モディカのアルタが視野いっぱいに広がる )

モディカへそ部を見下ろすSep2018
( モディカのバッサの中心部方向 )

MODICAのV字谷にかかる国道橋Sep2018
( モディカの谷間の奥と国道バイパス橋 )

写真で見ると、実際より平面的に見えるのは、素人写真ゆえ仕方がないのかも知れません。また、眼前に展開するパノラマ風景の大きさも、なかなか伝わりません。プロの方々の写真や画像は、やっぱり違うなと感じます。

2  ピッツォ:Pizzo

気分が高揚して、間髪を置かず、対岸のピッツォに登ることにしました。いったん、深い谷底に降りて、再度、急坂を登ります。荒行気分です。
モディカPizzoへ向かう階段Sep2018
モディカの急坂風景 (3)
(  ピッツォへ昇り降りする階段風景のひとつ )

モディカの急坂風景 (2)
( アルタへ登る車道も急こう配 )

モディカのエバンゲリスタ教会前Sep2018
( ピッツォの近くにあるサン・ジョバンニ教会 )

ピッツォへ行く途中の坂の上にそびえ立つサン・ジョバンニ・エバンジェリスタ教会も後期バロック建築です。旅行記にもそれなりに登場しますが、その日は終日、閉館だったようです。建物のドアも固く閉じていましたし、周囲にも観光客の1人もいません。単に外から教会を仰ぎ見て通り過ぎました。

モディカのPizzoへ続く平坦路Sep2018
( ピッツォへ通じる道。突当りが展望台 )
モディカPizzoのテラスSep2018
( ピッツォの展望台風景 )

対面には、先ほどまでいたコリーナ・デリトリア展望台の車道のふくらみが、はっきりと見えました(写真の矢印の個所)。急傾斜のV字谷を下って登ってくるまで、教会見物とバル立ち寄り込みで1時間半かかりました。わき目も降らずに歩くと30分くらいかも知れません。

それにしても、立体的なモディカの街並みが視界前面に広がり、圧巻でした。10分くらい、微風に吹かれながら素晴らしい景観を見降ろしていました。
モディカPizzoより対岸展望台Sep2018
モディカPizzo展望台より中心部Sep2018
モディカPizzo展望台より南西郊外Sep2018
( ピッツォから見た市街と対面のコリーナ・デリトリア方向 )

もうこの時点で、絶対に夜景も見に来るぞ、と決めていました。

2019年11月記                                            了

モディカ、後期バロッコの聖堂たち

モディカ、後期バロッコの聖堂たち    2018年9月訪問

1. このごろ人気の後期バロック建築

イタリア観光をひととおり体験してイタリア好きになると、シチリア島などの少し変わった観光地を目指します。
群青色の海が美しい高級リゾート、タオルミーナと、後期バロック建築:Tardo Barocco  が建ち並ぶ、世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」、壮麗なロマネスク建築に圧倒される「ゴッド・ファーザーの都市パレルモ」は、島内3大観光ポイントでしょう。ギリシャ神殿跡が見事なアグリジェントも人気があります。

世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」のひとつ、モディカの街中には、有名な後期バロック建築の大聖堂:Duomoが二つあります。
モディカSピエトロとSジョルジョSep2018
( モディカのバロック風Duomo2棟 )

「えっ!ひとつの街にドゥオーモはひとつでしょう?」
「モディカは、谷合いの地区バッサ:Bassa、と丘の上の地区アルタ:Alta、を別々にカウントしているのでDuomoが二つあるのです」
「なーるほど」

一つ目のDuomo は、バッサ地区の目抜き通りであるウンベルト」1世通り沿いに鎮座する「サン・ピエトロ教会: Chiesa di San Pietro」です。
モディカSピエトロ教会正面Sep2018
( モディカのバッサ地区のサン・ピエトロ教会 )

二つ目は、アルタ地区の丘の斜面にそびえる「サン・ジョルジオ教会:Chiesa di  San Giorgio」です。
モディカSジョルジョ迫力Sep2018
( モディカのアルタ地区のサン・ジョルジオ教会 )

設計者はロザリオ・ガリアルディ: Rosario Gagliardi (1690-1762 )という人で、ラグーザ・イブラの有名なサン・ジョルジオ大聖堂も設計しています。二つの街を観光すると、「あれっ?何か似てない?」と感じることがあると思いますが、それで正解です。美しく壮麗な観光ポイントですが、双方に独創性はあんまりありません。

けれども、ベージュ色でぎっしり詰まった立体的なモディカの旧市街のなかに建っているので、自然と目が吸い寄せられます。


2. サンピエトロ教会

まず、バッサ地区のサンピエトロ教会に入りました。昼下がりは、お昼寝タイムで閉館となります。午前中か夕方にアプローチしましょう。

モディカ中心サンピエトロ前の昼Sep2018
( サンピエトロ教会前:画面右の柵のある階段がサンピエトロ )

主祭壇や両脇の小さな礼拝コーナーをひととおり見て歩きました。修復を終えて年月が経っていないためか、壁の真っ白い漆喰が瑞々しさいっぱいでした。

モディカSピエトロ祭壇と天井Sep2018
モディカSピエトロの穏やかな彫像Sep2018
( サンピエトロの祭壇と内陣 )

いつもながら、「神はこうあってほしい」という気持ちがいっぱいあふれている空間です。

モディカ薄暮のウンベルト1世通Sep2018
( 薄暮に浮かぶサンピエトロ )

私も、お昼寝タイムのあと、コリーナ・デリトリア展望台に再び上がり、夕暮れ迫るサンピエトロ教会を眺めました。風は涼しくなってきましたが、やはり急坂を登るのは一苦労。けれども登った甲斐がある風景が展開しました。

3. サン・ジョルジオ教会

モディカSジョルジョを正面に見るSep2018
モディカSジョルジョと背後PizzoSep2018
( ベージュ色のアルタ市街に溶け込むサンジョルジオ )

ここの堂内も修復直後らしく、とてもきれいに整えられていました。見物人も少なく、落ち着いた雰囲気です。
モディカSジョルジョ祭壇Sep2018
( サンジョルジオ教会内部 )

アルタ地区が俯瞰できる展望ポイント、コリーナ・デリトリアにも登って、サン・ジョルジオ教会を谷の対岸から眺めました。
モディカPizzoとSG聖堂その2Sep2018
( 市街風景に溶け込んでいるサン・ジョルジュ教会 )

丘の斜面にあるサン・ジョルジオは、よく見ないと分かりません。絵本の「ウォーリーを探せ」に通じるところがありますが、どこだかお判りでしょうか。そんなに難しくありません。

サンジョルジオ大聖堂も夜に美しくライトアップされます。
モディカSジョルジョ夜Sep2018
( サン・ジョルジュ教会のライトアップ )

手間暇をかけ、体力を使って高台にやってきた甲斐がある幻想的なライトアップ風景が展開していました。20分くらい、じいっとたたずんで、群青色から黒に染まっていく空と、モディカの2大聖堂の夜景などを見ていました。

モディカは期待値以上に趣きのある都市でした。


2019年11月記                          了











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