ミラネーゼがいないと 2018年3月と9月
イタリア通を密かに自負する皆さんならば、当然、ミラノの人々、つまりミラネーゼ:Milanese の悪評も耳にしていることでしょう。
( ミラノの人々は働き者 )
「ミラネーゼときたら、朝から晩まで働きづくめで・・・・・・」
「ミラネーゼは、二言目には『カネ、かね、金』!」
「ミラネーゼは、お高くとまって何様のつもりだい?」
「イタリアで、一番美味しくないのはロンバルディア料理だ」
こういう小話が、イタリア文化の入門書の隅や、ガイドブックの一口メモ欄などに、しばしば書いてあります。
( 理想のミラネーゼ像かも )
そのあとは、判で押したような郷土自慢です。
「それに比べりゃ、俺たちは人間らしく働いているだろ!」
「人生、カネばかりじゃないよな」
「どうだい、俺たちの町は人情味にあふれているだろ」
「うちの料理がイタリア最高さ」
こういうミラノ観を知って、ちょっと笑っておしまい、というのでは、いかにも芸がありません。
別な視点から見てください。
「イタリアのほとんどの都市や地方は、ミラノなくして存在感がないのですね」
「悪役ミラノがあるからこそ、産業振興や技術革新が上手く軌道に乗らない都市や、何の変哲もない町もプライドが保てるのです」
ミラノがイタリアにとって、なくてはならない都市であることが実感できます。
そして、よーくよく、我が身のことも考えましょう。
「働きづくめの会社人間、出世第一と利益必達、ガイジン差別・・・」
東方の島国の人々も、ミラネーゼとあんまり変わらない資質だと思いませんか。ですから、私は、「東京とミラノって、意外と相性がいいのでは」、と密かに思っています。
「ミラネーゼ評が悪口に聞こえたら、ニッポン人の振りも見直せ!」
2019年3月記 了
イタリア通を密かに自負する皆さんならば、当然、ミラノの人々、つまりミラネーゼ:Milanese の悪評も耳にしていることでしょう。
( ミラノの人々は働き者 )
「ミラネーゼときたら、朝から晩まで働きづくめで・・・・・・」
「ミラネーゼは、二言目には『カネ、かね、金』!」
「ミラネーゼは、お高くとまって何様のつもりだい?」
「イタリアで、一番美味しくないのはロンバルディア料理だ」
こういう小話が、イタリア文化の入門書の隅や、ガイドブックの一口メモ欄などに、しばしば書いてあります。
( 理想のミラネーゼ像かも )
そのあとは、判で押したような郷土自慢です。
「それに比べりゃ、俺たちは人間らしく働いているだろ!」
「人生、カネばかりじゃないよな」
「どうだい、俺たちの町は人情味にあふれているだろ」
「うちの料理がイタリア最高さ」
こういうミラノ観を知って、ちょっと笑っておしまい、というのでは、いかにも芸がありません。
別な視点から見てください。
「イタリアのほとんどの都市や地方は、ミラノなくして存在感がないのですね」
「悪役ミラノがあるからこそ、産業振興や技術革新が上手く軌道に乗らない都市や、何の変哲もない町もプライドが保てるのです」
ミラノがイタリアにとって、なくてはならない都市であることが実感できます。
そして、よーくよく、我が身のことも考えましょう。
「働きづくめの会社人間、出世第一と利益必達、ガイジン差別・・・」
東方の島国の人々も、ミラネーゼとあんまり変わらない資質だと思いませんか。ですから、私は、「東京とミラノって、意外と相性がいいのでは」、と密かに思っています。
「ミラネーゼ評が悪口に聞こえたら、ニッポン人の振りも見直せ!」
2019年3月記 了