やまぶきシニアトラベラー

気まぐれシニア・トラベラーの旅。あの日から、いつか来る日まで、かつ、めぐりて、かつ、とどまる旅をします。

シラクーザ

シラクーザの奇跡のラクリメ聖堂をのぞく

シラクーザの奇跡のラクリメ聖堂をのぞく     2018年9月訪問


シラクーザの街並みを俯瞰したときから、ずっと気になっていた丸いとんがり屋根のラクリメ聖堂にやってきました。

観光案内書のオバサンは、「あれは街並みとマッチしないから嫌い」と言っていた代物ですが、私は、けっこう興味を惹かれるクチでした。ユニークな形状を見るとワクワクするタイプです。

シラクーザラクリメ聖堂O島から遠望201809
( ラクリメ聖堂をオルティージャ島より遠望 )

ラクリメ聖堂は、案内書を見ると正式には、Basilica Santurio Madonna delle Lacrime :聖母の涙(なみだ)大聖堂、らしいです。普通の教会や、ドゥオーモとは違う特別な聖なる空間、という命名のようです。機能としては、大きな教会です。

私は、オルシ考古学博物館から、ラクリメ聖堂の裏側を目指して歩いて行きました。徒歩3分くらいで敷地の端につきました。そばで見ると、とても大きくて尖ったイメージの建造物です。
シラクーザラクリメ聖堂三角錐201809 (2)
( ラクリメ聖堂を仰ぎ見る )

デザインは超モダンで、その発想にほれぼれします。バルセロナ観光で大人気のサグラダ・ファミーヤもユニークなデザインですが、一目で教会と分かる形であるのに対して、ラクリメ聖堂の方は円形大ホールだと言われたら「そんなもんか」と納得するくらいのユニーク度です。塔のてっぺんに十字架が付いているので宗教建築物だということが理解できます。

「シラクーザ、けっこう、やるじゃない」
「何しろ、奇跡にちなんだ聖堂ですからね。張り切って考えました」
「超ユニーク」
という感じです。

シラクーザラクリメ聖堂三角錐201809 (1)
( ラクリメ聖堂裏門の案内板 )

裏門から入って、まず正面に行き、見てほしい姿を脳裏に焼き付けます。

ラクリメ聖堂は、近くで見ると、コンクリートの表面が、かなり毛羽だっていて劣化している印象を受けました。1990年竣工の建物ですから、まだ30年ほどしか経っていない割には劣化が早いのではないかという印象です。もう少し、コンクリート打ちっぱなしの表面にコーティング処置を施せば、味わいも出るし長持ちもするのでは、と素人ながら心配してしまいました。

「まあ、何とかなるさ」
という返事が、耳の奥に響いたような気がしたので、あまり気にせず歩みを進めました。

シラクーザラクリメ教会全景Sep2018
( ラクリメ聖堂正面入り口 )

ここも人影はまばらでした。入場料はタダ。観光施設ではなく、あくまでも祈りの場なのです。私も、静かに、そおっとドアを開けて場内に入りました。

シラクーザラクリメ聖堂祭壇Sep2018
( 奇跡の発現場所が保存されたラクリメ聖堂のメイン・ホール )

地上面から入ってまっすぐの場所にある大ホールを見下ろすと、奇跡の発現場所と思しき岩が大切に保存されていました。

あちこちの解説本のとおり、ここは、数少ないバチカン公認の奇跡認定地点のひとつです。1953年8月29日に、聖母マリア像が突然、涙を流し、しばらくの間にわたって病人たちを直したということです。それは、それで、とても喜ばしいことです。なんだか、川岸に流れ着いた金色の観音様を祀ったら村が栄えた、という我ら風の奇跡物語との共通点を感じてしまいました。宗教の癒しの機能が、存分に発揮された場所でした。

涙の聖母を思って、静かに祈る人々の邪魔をしないように、私も、そおっと周囲をひと歩きして外にでました。

宗教を超えて、みんなの心が安らぎますように・・・・・・。

2020年8月記                                 了







シラクーザのカタコンベはカラだった

シラクーザのカタコンベはカラだった   2018年9月訪問


シラクーザ(シラクーサ:Siracusa)にも、カタコンベがありました。

場所は、考古学公園からオルシ考古学博物館やラクリメ教会の方に10分ばかり歩いたマンション街の一角です。廃寺となったサン・ジョバンニ教会の地下にあります。

カタコンベ入場料は大人1名5ユーロで、ガイドさんの案内で穴倉見物を小1時間ほどします。入場券売場の先で待っていて、人数がまとまるとガイドさんが出てきて、「さあ、行くよ」みたいに、ぞろぞろと歩き出します。解説はイタリア語と英語のみです。日本語やフランス語が刷ってあるパンフレットもありません。完全にB級観光スポットですね。

シラクーザサンジョバンニ教会と市街Sep2018
( サン・ジョバンニ教会外観。右奥が入場口 )

カタコンベは、ローマ帝国時代末期のキリスト教迫害時代に掘られた避難用の洞穴です。アリの巣のような感じです。たいてい、”キリスト教受難の”という解説が付いていますが、明らかにキリスト教目線、勝てば官軍目線です。当時は、ローマ皇帝を敬わない不貞の輩(ふていのやから)を、いぶしていたのですから、もう少し中立的な目線で解説してもいいのではないでしょうか。

内部は撮影禁止ですので、以下のurlなどを参考にしてください。

https://www.siracusaturismo.net/scheda.asp?ID=51 (市の公式観光案内のサイト)

https://www.secretsiracusa.it/dove-andare-a-siracusa/catacomba-di-san-giovanni/ (シラクーザ観光スポット解説サイト)

私は、パリのカタコンブ(カタコンベ)のように、洞穴のあちこちに人骨や遺物が積んであるのかと思っていました。しかし、シラクーザのカタコンベは、迷路構造ですが、がらんどうでした。ちょっと、がっかり。

観光シーズンは数組のガイドツアーが穴倉を行き来しているので、意外と声が響いています。それでも、ガイドさんが懐中電灯を消すと、内部はほとんど真っ暗になります。

寝床とか、集会広間、空気穴などをめぐり、ひんやりした穴倉見物を終えると、次は隣接する半地下式の教会跡に案内されました。

シラクーザサンジョバンニ教会のカタコンブSep2018
( カタコンベから半地下教会へ向かう見物人一行)

暗闇から出てくると、陽光まぶしいシチリアの太陽が痛いくらいでした。

教会跡も撮影禁止です。祭壇跡や集会室などを10分ほど見て解散です。こちらの画像は観光案内サイトにも見当たりませんので、適当に、もぐりの写真を当たってみれば、と書くしかありません。

こういう場所では、最後にガイドさんが出口のドアを開けてくれ、うやうやしくお辞儀をしながら見物人の退出を促すと同時にチップほしいな、という顔をするのですが、カタコンベでは全く気配なし。地上面に戻ってくると、「出口はあそこ」と指さして、さっさと事務所に入って行きました。なかなか好感の持てる接遇ぶりに、ホッとしました。日本人にとって、チップを格好よく渡すのは難しい技だからです。

久々にカタコンベ見物ができて良かったです。終わりよければ、すべて良しですね。

2020年8月記                            了




シラクーザのオルシ考古学博物館は専門的

シラクーザのオルシ考古学博物館は専門的   2018年9月訪問

シラクーザは、ギリシャ遺跡が観光の売り物なので、オルシ考古学博物館という専門家向けの観光ポイントもあります。正式な名前は、Museo Archeologico Regionale Paolo Orsi :パオロ・オルシ州立?考古学博物館だそうです。
オルシ博物館正面
 ( オルシ考古学博物館正面 )

私は、ギリシャ遺跡とのペア入場券を買ってしまったので、成り行きでぶらぶらと行きました。
リゾート地まで来て頭を使うのはいやなのか、もともと考古学が不人気なのか分かりませんが、博物館はとても空いていました。空調完備の人気のない空間で、暑さしのぎみたいな時間でした。

古代ギリシャファンにとっては、とても有益な展示品や歴史理解の助けになる出土品が見られると思いますが、私にとっては「猫に小判」状態でした。地下の展示室に、シラクーザ周辺で出土した金貨の数々が並べてあったことが一番の記憶です。
オルシ博物館屋外展示ギリシャ彫刻

正面入り口横の、大理石の彫刻も首無しなので、素人には、いまいちインパクトがありません。ミロのヴィーナスのように、他の部分は欠けていても、顔が残っていれば少しは訪問者にアピールするのに、と思ったのは私だけでしょうか。

それでも、精力的にシラクーザ観光をするべく、汗のひいた体で次の目的地に向かいました。

2020年8月記       了

シラクーザ考古学公園のローマ時代遺跡を見る

シラクーザ考古学公園のローマ時代遺跡を見る    2018年9月訪問

この遺跡公園には、ローマ時代の遺跡も2つあります。

100mくらいはあろうかという長い祭壇と、その隣の楕円形の劇場です。イタリア観光をすると、ローマのコロッセオを筆頭に、あちらこちらでお目にかかる定番の遺跡です。どちらも青空の下、ちょぼちょぼと生えた夏草に半分覆われていました。

最初は、「イエローネ2世の祭壇: Ala di Ierone Ⅱ 」という呼び名の遺構です。解説によれば、100頭くらいの牛を生贄に捧げることもあったとか。それだけ、大掛かりな儀式をして大判振る舞いができるくらい繁栄していたのだなあと感慨深げに眺めました。訪問当時は、遺構保護のためらしく、柵越しに眺めるだけでした。

シラクーザネアポリスイエローネ2世の場Sep2018
( イエローネ2世 ( ヒエロン2世 )の祭壇跡 )

その隣りにあるのが、楕円形型の劇場:Anfiteatro Romano です。考古学公園の目玉であるギリシャ劇場に比べるとこじんまりしています。
シラクーザネアポリスローマ円形闘技場Sep2018
( ローマ劇場跡全景 )

こちらは、ギリシャ式の「大劇場」に対する「小劇場」のような感じだったのでしょうか。役者の細かい表情を見て楽しんだり、サドンデスの決闘ゲームのような臨場感あふれる出し物向けなら効果があったのだと感じました。
シラクーザローマ競技場各種201809 (1)
( ローマ劇場跡の観客席から舞台を見る )

いまは見捨てられ、観光客もほとんど入ってこない遺跡に座って2000年以上前の様子を思い浮かべていました。暑いので、ペットボトルの水を飲む休憩タイム兼です。
シラクーザローマ競技場各種201809 (4)
( ローマ劇場跡。舞台へ向かう、くぐり抜け付近 )

ローマ時代の建築技術は優れていたと言われますが、それでも、何のメンテもせずに2000年放置すると、こんなふうになるんだということも分かって、ちょっぴり勉強になりました。

「じゃ、次に行きましょう」

2020年7月記

シラクーザ、縄ない職人とか、天国とかって何だ

シラクーザ、縄ない職人とか、天国とかって何だ   2018年9月訪問

シラクーザの考古学公園には、和訳すると、何だか訳の分からない見物スポットがあります。

順路に沿って、人がぞろぞろ行き来している遊歩道を歩いていると、出くわします。

まず、「縄ない職人の洞窟:Grotta dei Cordari」。”グロッタ・デイ・コルダーリ”という発音です。

日本語訳はもちろん、イタリア語で耳にしても、何のことだか、さっぱり分かりません。実物を見ると、自然の洞穴を人工的に削って広げた洞穴です。日本語でも、よく仏教用語などを援用して「阿弥陀穴」とか命名していると、日本人には雰囲気が伝わっても、それを外国語で訳して聞いたガイジンが、何となく分かるということはないだろうな、と思うのと同様な気がしました。

シラクーザネアポリスコルダーリの洞窟Sep2018
( 和訳では「縄ない職人の洞窟」という、洞穴 )

「縄ない職人の洞窟」は、”キケン、立入禁止”でした。まあ、一応見たということで一件落着です。

続いて、洞窟の周囲に広がる石切り場跡は、「天国の石切り場:Latomia di Paradiso」という名前だそうです。もちろん、ここ400-500年来の命名です。次の写真のように、ローソク状の切り残しがあったりする、藪のような一帯ですが、ギリシャ時代の遺跡ということで見物スポットになっているようです。

「ふうん」という感じで、木洩れ日の中を散策しました。「これも見物したぞ、チェック」って感じです。

シラクーザネアポリス切り残しSep2018
( 和訳では「天国の石切り場」という採石場跡 )

「せっかくシラクーザ見物に来たのですから、できるだけあちこちに顔を出しました、ハイ」、ということで。

2020年7月記                             了

シラクーザのディオニシオの耳の中で

シラクーザのディオニシオの耳の中で   2018年9月訪問

ギリシャ劇場を出て、次は「ディオニシオの耳: Orecchio di Dionisio 」と呼ばれる洞窟に向かいます。

この洞窟は、写真のように、天井がとても高い割に奥行きがあまりない構造です。

シラクーザネアポリスディオニシオの耳入口Sep2018
( ディオニシオの耳の入口 )

実際に洞窟の入口に来ると、耳の形をしているんだなということが実感できます。
どうして、このような形の洞窟ができたかは、いっさい解説がありません。耳のことばかりに気を取られていて、水の流れや、岩がえぐり取られるまでの長い年月のことは忘れてしまったようです。

洞窟に入っていくと、外の暑さを忘れる程度に涼しい空気が充満しています。ほっとするひとときです。

シラクーザネアポリスディオニシオの耳の天井Sep2018
( ディオニシオの耳の天井を見上げて )

見上げるばかりの高さに、鋭角の天井が、奥の方に向かって、うねうねと続いています。何だか、サザエの穴に入って行くような気になりました。浅くとぐろを巻くように、うねっている感じです。

シラクーザネアポリスディオニシオの耳の中Sep2018
( グループ客は、ついついハミング )

中は、観光案内に書いてあるとおり、見物客の声が響きます。みんな普通にしゃべっているようです。拍手をする人もいますし、奥の方からもエコーが聞こえてきました。たぶん、ドイツ人ツアー客でしょうが、10人くらいのグループが讃美歌のようなリズムの曲を歌って、周囲から、やんややんやの喝采を浴びていました。一人かカップルだったら、プロ並みの自信がない限り、絶対に歌など唄わないでしょう。群衆心理は、どこでも同じなんだなと、妙に納得したことを覚えています。

洞窟の行止りまで行って、折返してくるころには、炎天下のギリシャ劇場でかいた汗もすっかり引いていました。
「さて、そろそろ、次の見物先に行くか」

2020年7月記                            了


シラクーザのギリシャ劇場跡に立って

シラクーザのギリシャ劇場跡に立って   2018年9月訪問

シラクーザは、ギリシャ時代にはとても栄えた都市だったと観光案内などに書いてあります。だから、走れメロスの物語も生き生きとしてくるし、天才数学者が現われても不思議はありません。

現在の、海辺の中規模観光都市シラクーザの実際を見ても、なかなかピンときません。

「こんな中小都市に君臨していた暴君と、近郷近在の青年の心の迷いと友情を題材にしたって、田舎芝居みたいだよね」と、言われて終わり。それが、「ギリシャ人の都市で1,2を争う繁栄を謳歌している街で起こった話です」と切り出すからこそ、一転して緊張感のある物語となるのです。

シラクーザネアポリスギリシャ劇場見下ろしSep2018
( ギリシャ劇場と遥か先の地中海を見渡す )

シラクーザの伝統的な観光名所、考古学公園に入り、半円形の野外劇場と、その向こうに広がる紺碧の地中海と青空を眺めると、かつて繁栄した都市のざわめきが脳裏に浮かんできました。

解説によると、現存しているなかでは最大級の劇場遺跡だそうです。また、観光イベント用に年に数日、現役で使われているとのこと。石造建築の利点を生かした集客アイデアです。

順路に沿って、まず、上の方へ向かうと半円形の劇場の頂上に出ます。放射状にすぼんだ劇場が見事な弧を描いて横たわっています。特段、見学順路が設けられているわけでもありません。みんな、思い思いにロープで仕切られた通路に入り込み、階段を昇り降りしたり、石造りの座席に腰をかけて2000年以上昔の華やかなりし時代を思い浮かべているようです。

シラクーザギリシャ劇場上座201809
( 劇場の中段付近から最上部を見上げる )

さすがに、舞台の周りは立ち入り禁止ですが、最上部の方は、どこでも出入り自由に近い状態です。けっこう、太っ腹といえばそれまでですが、上の方は傾斜が急なので、高齢者中心の見学客は、歩きやすく整備された通路を行き来するようです。

シラクーザギリシャT石座席ごつごつ201809
( 炎天下をゆっくり行き来するシニアツアー客の面々 )

シラクーザギリシャT見上げと糸杉201809
( 劇場の舞台裏付近から客席方向を眺める )

私は、左右の階段を回り込むようにして降りてきて、舞台裏付近から観客席を眺めてみました。出演者目線ですが、思ったより急傾斜感はありません。それでも、扇形に座ったお客がぎっしりと並び、自分に視線を浴びせるなかで、芝居をしたり演説をするのは、さぞ快感でしょう。おそらく、音の響きもよいはずです。

画面の右に生えている糸杉は、ここ200-300年のものでしょう。ですから、往時において舞台の視界をじゃますることはなかったはずです。

雨の少ない暖かい気候の土地だからこその野外劇場なんだということを、改めて実感しました。それと反対に、日本のような、高温多湿かつ緑いっぱいの土地では、きっと薪能のように、森閑とした暗闇をバックに、かがり火で赤々と照らされた舞台に登場するのが最も効果的なのかも知れないなとも感じました。

9月とはいえ、まだまだ暑い陽射しのなか、だんだん、ばてて来ましたので小1時間ほどで劇場見学を終わりにしました。

2020年7月記                              了


シラクーザのギリシャ遺跡へ向かう

シラクーザのギリシャ遺跡へ向かう   2018年6月訪問

シラクーザのギリシャ遺跡は、街の中心部から1.5kmほど北上した丘の上にあります。

あたり一帯は、広大な「考古学公園:Parco Archeologico della Neapolis」となっていて、シラクーザ観光の目玉のひとつです、というよりは、オルティージャ島の復興や映画マレーナがヒットするまでは、シラクーザで唯一の観光スポットでした。

シラクーザ観光案内所パンフ本土201809
( シラクーザ観光案内所配布の市内地図 )

公園は、観光案内所の地図を見ると、駅から北東方向に位置しています。駅から歩いて20分強、オルティージャ島のドゥオーモからだと徒歩45分くらいで着きます。のんびりと歩くもよし、タクシーで行くのもよし、分かりずらい路線バスを乗り継いで行くのもよしです。もちろん、団体さんはツアー専用バスで、ひゅうー、っとひとっ走りです。「いいなあ」

シラ考古学公園が見えて201809
(  奥の緑がギリシャ遺跡の端っこ )

私は、朝の涼しい空気のなかをてくてくと歩いて行きました。地図を見ながら駅裏のジェローネ大通り:Corso Gelone に出て、突当りを目指して10分ほど、緩い上り坂を歩くと考古学公園の南端に至ります。左右は、コンクリート造りのマンションやホテルが並ぶ近代的な市街地です。

シラクーザギリシャ遺跡公園入口付近Sep2018
( 地中海風の松林が続く遺跡内の道 )

「やったあ、着いたあ」と、ぬか喜びしてはいけません。公園の端から、お目当てのギリシャ劇場入口までは、さらに5-6分かかります。日本のそれとはちょっぴり異なる樹形の地中海松の並木を進んで行くと、やっとこさ入場口に着きました。陽も高くなってきたので、かなり暑くなっていました。「ふうー」

シラクーザ考古学公園観光バスT201809
( ツアーバス乗降用の大駐車場と奥の公園入口 )

上り坂の右手がツアーバス専用の大駐車場兼お土産センター、左手が個人客用入場券売場と、遺跡入口です。

シラクーザネアポリス考古学公園団体バス土産物売場Sep2018
( ツアーバス乗降場にはお土産屋がいっぱい )

大駐車場をL(エル)字形に囲んでぎっしりと並ぶお土産屋さんは圧巻。シラクーザと言わず、シチリアのロゴを付けた土産もぎっしりと並んでいます。これぞ観光地の気分がたっぷりと味わえます。

私も、暑かったので、まずお土産屋さんのひとつでアイスを食べ、少し涼を取ってからキップを買って入場しました。


シラクーザネアポリス考古学公園入口Sep2018
( 考古学公園入口の個人客用入場券売場 )

ツアーバス駐車場の出入口から道を挟んだ向かいが考古学公園の本当の入り口です。ふらふら中に歩いていくと、左手に入場券売場がありました。単独券もあれば、近隣の考古学博物館などとのセット割引券もあります。お好みで買いましょう。私は、2館共通券、大人1名17ユーロ也を買いました。もちろんクレジットカードが使えます。この辺は、日本の観光地よりIT化は2-3歩進んでいますが、入場料の相場はやや高い印象を受けました。

皆のあとについて、ギリシャ遺跡に入りましょう。

古代史マニアではなくとも、「現存する中で最大級のギリシャ劇場」なんて言われたら、入る前からわくわくします。

2020年7月記              了


昼間も夜もディアヌの噴水

昼間も夜もディアヌの噴水   2018年9月訪問

「シラクーザと言えばアルキメデス」というのは日本人観光客の定番の発想です。現代イタリア語では、アルキメデ:Archimede  です。けれども、街中では、この大数学者の名前はあんまり見かけません。

昔も今も、一般人にとって、数学はあんまり関わりたくない科目のようです。

そのなかで、アルキメデを冠した数少ない場所が、ドゥオーモから北へ5分ほど歩いた場所にあるアルキメデ広場:Piazza Archimede です。オルティージャ島の、ちょうど、おへそあたりの場所です。徒歩で本土からドゥオーモへやってくると十中八九通ります。
アルキメデ広場昼下がり
( アルキメデ広場とディアナの噴水)

この広場の真ん中に鎮座しているのが「ディアナの噴水:Fontana Diana」です。周りにソテツの植え込みがあって、シラクーザが南の国にあるんだよ、ということをアピールしています。

夏の昼も夜も、ちゃあんと水が出ています。昼間はクルマが多く、音や排気ガスで少しばかりげんなりしますが、水のある風景に少し癒されます。

オルティージャD噴水前を歩く独ツアー客暑い
( ディアナの噴水を横目に歩くドイツ人ツアーご一行さま )

私が通ったとき、ちょうど反対方向から団体さんが歩いてきました。整然としたグループでしたので、遠目には日本人の皆さまかなと期待半分で待っていたのですが、近くに来たらドイツ人ご一行さまだということが判明しました。
「ありゃま、ちょっと残念」

写真のように、ドイツ人の皆さまは、ディアナの噴水の横を歩いているというのに、見向きもしません。画面の右側に来ると、噴水前に立てば順光になります。ちょいと立ち止まって記念写真を撮ろうというメンバーがいてもおかしくないのですが、前を向いて淡々と前進しています。
「さっき寄ったから、もういいの」、だったら私の勘違いで済むのですが、本当かどうか確かめることもありませんでした。

オルティージャダイアナ噴水夜景Sep2018
( ディアナの噴水のピンク色のライトアップ )

ディアナの噴水は、日が暮れると濃いピンク色にライトアップされます。セクシーなディアナ神のイメージをを直接的に表現しているし、夜の街は色彩感に乏しいので、とっても好ましい感じです。けれども、噴水周りにいたのは、一匹狼のような旅人や、勝手知ったる家族連ればかり。

せっかく、走れメロスとアルキメデスのシラクーザに来たのですから、「ニッポン人よ、もっと出歩いてシラクーザの昼も夜も満喫してね」、とつくづく思いました。

2020年7月記                  了

オルティージャ島の路地裏のぞき

オルティージャ島の路地裏のぞき    2018年9月訪問

シラクーサのオルティージャ島内は観光ムードいっぱいの旧市街です。

オルティージャ島東側テアトロ広場方と老人201809
( 観光客と市民が思い思いに歩く路地裏風景 )

ニッポン人でもイタリア人でも、ヨーロッパの古い街並みに求める要素がたくさん詰まっています。古い建物、彫刻の施された玄関やバルコニー、くねくねとした路地、悠然とあちらこちらを歩く老婆や老爺、道に張り出したバルのテラス席やお土産屋さんなどです。自由きままな服装や楽しそうな笑顔で、あちらこちらを闊歩する観光客も欠くことのできない登場人物です。不安そうな表情をして縦列で歩くツアー客の姿も観光地の大切な脇役です。アメリカ人、ドイツ人、ニッポン人に加えて中国人が舞台に登場したのは、つい10年ほど前のことです。

コロナ禍が世界中を震撼させるまでは、ツアー客はダサイ観光客のシンボルでしたが、このような皆さまがいなくなって初めて、彼ら彼女らのありがたさに気付いた人も多いのではないでしょうか。

何しろ「カネ持ってますねん!」
オルティージャ夕暮土産店他201809 (2)
( メイン・ストリートから中庭に入った店にも寄ろう )

そんなことなど、つゆも考えずにオルティージャ島の細い道をぶらぶらと歩くのは楽しい気分です。平坦な地形で治安が良く、雰囲気ものんびりしているので、街歩きが楽しい都市だと思います。

そぞろ歩きのメイン・ストリートのローマ通(Via Roma)や周辺には、中庭の奥に品の良いブティックやお土産屋さん、バルがそこそこ点在しています。通りのざわめきをちょっと忘れて、中に入ってみることを是非、おすすめします。
オルティージャアレトゥーザ近辺ランチSep2018
( 島の南側の広めの路地に並ぶ食堂数軒 )

レストランが並んでいる路地もあります。細くうねった道に小さなテーブルを出して旅情を掻き立てています。味にこだわりなければ、ふらりと寄って、そぞろ歩きで疲れた足を休めるひとときも良いですね。
オルティジャローマ通の夜更けSep2018
( 夜のオルティージャ島のローマ通 )

オルティージャ島は、暗くなっても普通の通りを歩く限り、何の問題もありません。ライトアップされた観光スポットをめぐり歩く感じで、こちらの路地、あちらの石畳と歩を進めてみましょう。イタリアの夏は暑いので、涼しい空気にあたりながら夜の古い市街地をぶらぶらすると、気分もすっきりします。

オルティージャ島も、観光客の期待以上に応えるべく、戦禍を修景し、落書きを消し、ライトアップをして私たちの心に残る旅先となれる努力をしていることが、ひしひしと伝わってきました。

2020年6月記  以上



オルティージャ島を一周しよう

オルティージャ島を一周しよう    2018年9月

シラクーザのオルティージャ島の周囲をぐるりと歩いてみました。(Ortigia, Siracusa) 

下の写真は、観光案内所などで配っているオルティージャ島観光案内用の地図です。
シラクーザ観光案内所パンフO島全図201809
( シラクーザ観光案内所で入手したオルティージャ島全図 )

島の左上にある3本の橋のあたりから右周りに1周し、左のに白い埠頭部分を通って出発点に戻るコースです。約3km、休まず歩けば1時間ほどのお散歩コースです。

「観光に来たんだから、それはないでしょう」
「ご名答。右や左に視線を向け、海を隔てた本土の景色も目に入れ、道半ばでバルに寄って一息したら3時間以上かかってしまいました」

まず、本土と島をつなぐウンベルティーノ橋の上から眺めた旧郵便局庁舎。再開発でデラックスホテルになるとか。
オルティージャ一周風景201809 (9)
( 左が本土、右がオルティージャ島。正面の建物が旧郵便局 )

島の東側は、普通の住宅地です。観光客も少なく、安めのホテルや民宿も、ちらほら並んでいます。
ランチタイムを過ぎると、お日様が島の反対側を照らすようになるので、こっち側は陰になって、少し黒ずんだ風景になります。人も少ないので、とぼとぼ、うじうじ歩くのには最適です。
オルティージャ島一周風景東201809
( オルティージャ島の東側の磯と街並み )

オルティージャ島一周甲羅干し201809
( 岩の上では市民らが甲羅干し )

島の周囲は、磯かコンクリートで固められた護岸です。ところどころに張り出した岩の上には、少なくない数の市民らが集まり、のんびり甲羅干し。岩のうえで、ごろごろするトドやオットセイを眺めている気分でした。

オルティージャ昼下がりの東ビーチSep2018
( 島の南端の要塞公園から東側を見る )

島の周囲は、意外と切り立った壁に囲まれています。200-300年くらい前のデザインの建物で統一した街並みが美しく午後の陽ざしに照らされています。けれども、そのうち何割かは戦後、復元した建物のようです。観光都市の面目躍起のスカイラインです。

けれども、これを作るのは大変だと思います。日本の歴史的景観地区の街並みを思い出してください。目に入る限りの広がりで、しっぽり、ゆったりした江戸時代風の街並みが目に入る場所なんて、滅多にありません。

オルティージャ一周風景201809 (4)
オルティージャ一周風景201809 (3)
( 海に突き出たマニアーチェ要塞と、入口前の公園広場 )

ぶつぶつ言っているうちに、島の南端に突き出たマニアーチェ要塞 (Castello Maniace )にたどりつきました。要塞の本丸は、どうしたことか閉館中でしたが、入口前の広場風公園では、皆が思い思いに腰掛けて恋を語り、足を休めていました。

こういう、のんびりとした午後の風景に心が癒されます。

暑さで喉が渇いたので、島の西側にまわり込んで、観光気分丸出しのバルで一休みしましょう。風景料込みなので、グラス1杯の飲物でもけっこうなお値段がします。

オルティージャ一周風景201809 (5)
( マニアーチェ要塞の北の西海岸沿いのバルのテラス )

英気が戻ったところで、今度は、島の西側を北上します。こんもりとした緑のある場所が、アレトゥーザの泉:Fontana Aretusa です。寄り道するもしないも自由です。
オルティージャ一周風景201809 (6)
( アレトゥーザの泉と島南端方向の眺め )

アレトゥーザの泉を過ぎると、眼前に豪華ヨットが並んだ埠頭や、オレンジの木がいっぱい植えてある埠頭公園が見えてきます。

その向こうに見える、とんがり屋根の奇抜な建物が、ラクリメ聖堂( Santurio della Madonna delle Lacrime ) です。歴史的景観をウリにするシラクーザなので、この建物の評価については賛否両論があるようです。ちなみに、私は賛成派。断トツに高いわけでもなく、曲線がある建物なので街の景観に溶け込んでいると思いました。

「別に、いいんじゃない。これくらい」
オルティージャ昼下がりの西港と新市街Sep2018
( シラクーザ観光埠頭と右奥のラクリメ聖堂 )

さきほど、上から見下ろした観光埠頭の海岸縁に降りてみました。
「西日に輝く歴史的デザインの建築物が映えますねえ」
オルティージャ一周風景201809 (8)
( 埠頭の海岸縁から見上げたオルティージャ島西側 )

オルティージャ一周風景201809 (7)
( 港内クルーズ船の宣伝と乗り場 )

埠頭の一角には、お決まりの港内クルーズ船乗り場や売店などがあり、お兄さん、お姉さんが、のんびりと客引きとおしゃべりをしていました。シラクーザは、有名観光地なのですが、がつがつした雰囲気がほとんどありません。

「豊かで余裕があるのか、やる気がないのか、どっちなんでしょう?」

そうやって、ぶらぶらと足を進めているうちに、出発地点に戻ってきました。観光埠頭の隣は、地元の小舟の船着き場らしいです。ゴミが多く、捨てられた魚の腐った匂いが漂っていて、あんまり気分の良い場所ではありません。

「写真だけ見ると、明るく素朴な観光地の港風景なのですけれどねえ」
オルティージャサンタルチア橋付近の昼下がりSep2018
( 地元船用の岸壁風景 )

写真というか、ヴァーチャル観光最大の欠点は、温度と匂いを感じられないことだ、と改めて思った次第です。

2020年6月記                          了


アレトゥーザの泉を見上げたり覗いたり

アレトゥーザの泉を見上げたり覗いたり    2018年9月訪問

シラクーザ(シラクーサ:Siracusa)のオルティージャ島の名所のひとつが、「アレトゥーザの泉」: Fontana Aretusa  です。

海岸ぺりの崖下から、こんこんと真水が湧き出して小さな池を作っています。池の真ん中に生えているパピルスも有名です。何でも、エジプト以外では、滅多に見られない植物だそうです。

オルティージャアレトゥーザの泉と海Sep2018
( アレトゥーザの泉と、大きなパピルスの株 )

私も、生まれて初めて本物のパピルスを見ました。
「へえっ、こんなに大きい植物だったんだあ」と、思いました。9月の暑い季節の所為か分かりませんが、茶色く枯れている穂もあって、あんまり心に染みる緑ではありません。

けれども、泉を見下ろす鉄柵にもたれて、ゆっくりと動く水面を眺めていると癒されました。やっぱり、水のある風景というのは気持ちが落ち着きます。

オルティージャアレトゥーザ内部から201809
( 泉の中からパピルスの側面を見る )

日本人の旅行記にはあまり書いてありませんが、アレトゥーザの泉は、入場料4.5ユーロ也を払って、泉の周りに降りて行くこともできます。泉の陰に目立ぬように建っている、ミニ水族館と抱き合わせの入場券です。水族館があまりに貧弱でしたので、けっこう高めに感じました。イタリア観光の、ぼったくり体質を垣間見たような気分になりました。

アレトゥーザの泉を水族館から201809
( 水族館側から見たアレトゥーザの泉とパピルス株の裏側付近 )

けれども、せっかく来たのです。お急ぎでない方は、是非、水辺近くまで降りていって、ゆっくりと動く水の流れや、泉の中で戯れているアヒル、金魚を観察しましょう。水温は、気候相応にぬるいです。

オルティージャアレトゥーザ泉の源Sep2018
( 真水が湧いているトンネルから池への出口 )

また、多くの方が勘違いしているなと思ったのは、湧水地点です。真水は、パピルス周辺から、ぼこぼこと湧いているのではなく、水族館の脇のトンネル内あたりから湧いているようです。細かいことですが、ガイドブックの説明はいったん忘れ、自分の眼とペースで余所の土地のあれこれを感じたいものです。

アレトゥーザの泉の周りには、明るいうちはいっぱい観光客がいました。けれども、夕食後に立ち寄ってみると、泉をのぞいている人は数人に減っていました。周囲の建物やお店のライトを浴びた水面は、艶めかしく光っているのですが、いかんせん暗いので、あんまり面白くないようです。

アレトゥーザ夜風景補正201809

( 周囲の照明に水面が光る夜のアレトゥーザの泉 )

みんな、泉などを見るのには飽きて、隣のバルやレストランで楽しく美味しく夕食を取ってました。夜中まで飲食店の楽し気なおしゃべりが尽きることがないのも有名観光地の一コマです。

オルティージャアレトゥーザ泉の夜補正Sep2018 (2)

( 夜半のアレトゥーザの泉とオルティージャ島沖の海景色 )

気のむくまま、ふらふらと夜のオルティージャ島を散歩し、バルのテラスに座り、日常のストレスから解放されましょう。
「誰ですか?『明日は7時集合ですので、夜更かししないでくださあい』などと、先ばかり急ぐ旅人は?」

2020年6月記    了


シラクーザのドゥオーモに入る

シラクーザのドゥオーモに入る   2018年9月訪問

シラクーザのドゥオーモ(Duomo, Siracusa )の中に入りました。2018年9月現在、拝観料は大人1名3ユーロでした。
シラクーサドゥオーモ夕陽を浴びて201809
( 夕日に染まりはじめたオルティージャ島のドゥオーモ )

私は、あんまり教会オタクではありませんが、どこの都市でもドゥオーモは街の真ん中にあって観光の中心になっています。何となく入ってしまう感じです。
オルティージャドゥオーモ内陣201809 (1)
( ドゥオーモの主祭壇と参列者の席)

中に入ると、やや涼し気な本堂の空間が待っていました。天井が高く、石の熱伝導率が低く、壁もものすごく厚いので、外の熱気が遮断されています。外の焼けつくような暑さから逃れていい気分です。

ゆったり、のんびりと堂内をめぐります。ドイツからの観光客の皆さんが、椅子に腰かけてガイドさんの説明を、半分興味なさそうに聞いていました。暑い外から、ちょっと一息つける場所にきたことが最大のメリットのようです。
オルティージャドゥオーモ内陣201809 (3)
( 涼し気な室内でガイドの説明を聞くドイツ系観光客 )

このドゥオーモの特長は、祭壇の両脇の裏側にずらりと並ぶギリシャ風の列柱です。かつてのギリシャ神殿を教会に改造したからです。私も、外観を見たり、本堂を正面に見ただけでは、どこにギリシャ様式が残っているのかと半信半疑でした。あんなにガイドブックやブログに「ギリシャ」「ぎりしゃ」と書いてあるのに、堂内を一周しても気づかなかったらどうしようと思っていました。よほど鈍い観光客だと思われるのもシャクです。

けれども、そんな不安は杞憂に終わりました。
オルティージャドゥオーモ内陣201809 (2)
( 名物、ギリシャ神殿の列柱 )

本堂両脇の壁際の通路に行くと、ど、ど、ど~んとギリシャ神殿風の柱がいっぱい並んでいました。
大理石の太い柱ですから、丈夫で長持ち。立派に役立っているようです。少しくらい大理石の接合部がずれていても平気なようです。

オルティージャドゥオーモ内陣201809 (4)
( 壁際にずらりと並ぶギリシャ風の柱 )

みんな、ギリシャ風の列柱を見て安心したような表情でした。これで、人並みなオルティージャ島観光ができたと感じるからです。私も、まったく同感です。

2020年6月記                             了

シラクーザ。ドゥオーモ広場の夜は輝く

シラクーザ。ドゥオーモ広場の夜は輝く  2018年9月訪問

せっかくシラクーザ(シラクーサ:Siracusa)まで来たのですから、旧市街の中心ドゥオーモ広場のうっとりするような光景を朝昼晩、楽しみました。この広場は、シチリア島で最も美しい広場だとガイドブックなどに書いてあります。

一番のおすすめは夜景です。治安の良い場所なので、ツアーでも個人客でも気兼ねなく夜の街中歩きに繰り出せます。晩御飯を食べたあとの午後10時過ぎになっても、シチリアの夏の夜は人々でいっぱいです。

オルティージャDuomo夜景補正Sep2018 (2)

( ドゥオーモ広場のライトアップ全景 )

細部まで丹念に修復され、ライトアップされたドゥオーモと広場は、磨かれたように輝いていました。私は涼しくなった微風に当たりながら、半月の形をしたドゥオーモ広場をゆっくりと横切りました。ドゥオーモを左に見るようにして北から南へ向かいました。

みんな、階段やバルに座って、のんびりゆったりと夜景に見入っていました。私も途中でドゥオーモの階段にしばし座っていました。
シラクーザDW広場夜201809 (1)
( 宵のうちはドゥオーモ広場もさんざめく )
オルティージャDuomo広場の夜すわり補正Sep2018 - (2)

( ドゥオーモ前の階段に腰掛けて夜景を楽しむ )
シラクーザDW広場夜201809 (3)
( ドゥオーモ前のバルにもお客がいっぱい )
シラクーザDW広場夜201809 (4)
( ドゥオーモ広場の敷石にライトが反射 )
シラクーザDW広場夜201809 (6)
( 静かに更け行くドゥオーモ広場の夜のひととき )

あちらこちらのライトを反射してベージュ色に輝くドゥオーモ広場を振りかえるようにしてホテルに帰りました。

映画の主役マレーナを演じたモニカ・ベルッチにも負けず劣らずの美しい夜景を見られて、本当に良かった晩でした。2日目にも見たのですが、やはり感動は9掛けになってしまいました。ちょっと残念。


2020年6月記                    了

シラクーザのドゥオーモ広場の12時間

シラクーザのドゥオーモ広場の12時間   2018年9月訪問

シラクーザ(シラクーサ:Siracusa)のドゥオーモ広場に魅せられました。

夜景見物とは別に、朝昼夕と通い、さまざまな光の色合いを堪能しました。広場は、淡いオレンジ色から白熱色へと変わり、西日とともに再びオレンジ色に染まっていきました。

ドゥオーモ広場朝焼け201809
 ( ドゥオーモ広場の朝は散歩と通勤者の空間 )
ドゥオーモ横ミネルヴァ広場朝焼け201809
( 朝の静かなドゥオーモ北側のミネルヴァ広場 )

朝の9時ごろまでは、ほとんど誰もいません。徒歩で通勤してくる人、ジョギングする人、お散歩する観光客がちらほらといった程度です。ドゥオーモ北面のミネルヴァ広場は、片面だけ陽が当たっていました。お土産屋さんなどが軒を連ねるローマ通り寄りのバルのテラス席で、隣接するホテルの宿泊客がゆっくりと朝食を取っていました。目があうと「チャオ」って感じで、お互いににっこり。

オルティージャDuomoの昼前Sep2018
( 昼前のドゥオーモ広場の光は、まだ若々しく )

午前11時すぎになると、陽射しも高く、そして強くなり、半月型のドゥオーモ広場の西側が真っ白くなってきます。人通りも増え、観光地らしいムードが出てきました。
「ホント、きれいになっているわい」

ドゥオーモ広場真昼のまぶしさ201809
( ドゥオーモは昼過ぎから順光に輝き始める )

ドゥオーモ広場は、ほぼ南北方向に広がっています。午後1時か2時を境に、日に当たる面が西側から東側へ移動します。順光のドゥオーモを見たいならば、ランチタイム以降に来ると、白に近いベージュ色に輝く教会正面を見ることができます。広場に並ぶバルのテラスに座って飲み食いしながら、美しく雅(みやび)な広場と、道行く観光客の笑顔を心ゆくまで眺めましょう。

ドゥオーモ広場真昼暑すぎ201809
( 昼過ぎのドゥオーモ広場は暑すぎて閑散 )
オルティージャDuomoに午後の陽ざしSep2018
( 昼過ぎのドゥオーモは、真っ白で炎暑 )

時間の経過とともに、陽はドゥオーモ側に当たり始め、反対側の役所の建物は陰を濃くしていきます。9月の空気はもわっとしていて暑く、まさに昼寝をしたい気分。ホテルに引き上げて休息しましょう。

シラクーサドゥオーモ夕陽を浴びて201809
( ドゥオーモ広場の夕暮れが迫りて )
オルティージャDuomo正面夕焼けSep2018
( ドゥオーモに当たる夕陽の影は増す )

太陽がオレンジ色になるのは午後6時すぎ。最初は、ほんのり薄く、そして次第に色濃くなります。ドゥオーモの影も刻一刻と長くなり、建物の下から順々に灰色に変わります。

ドゥオーモ脇道残照201809
( ドゥオーモの路地裏にも夕陽差し込む )

ドゥオーモ広場から四方に出る路地の中には、たまたま太陽が見える道もありました。逆光の中でシルエットになった建物や観光客の姿が情緒的です。

きれいに修復され、割れやシミも出ていないドゥオーモや周囲の建物に囲まれた空間は、シラクーザ旧市街観光の眼玉でした。抜けるような青空とともに忘れられないシーンです。

やっぱり、行きたいと思った場所では、泊まってゆっくりするのが満足度アップのコツだな、としみじみ感じています。

2020年5月記        了
カテゴリー
  • ライブドアブログ