やまぶきシニアトラベラー

気まぐれシニア・トラベラーの旅。あの日から、いつか来る日まで、かつ、めぐりて、かつ、とどまる旅をします。

2018シチリア東トラベラー

シラクーザ駅から島へ

シラクーザ駅から島へ    2018年9月訪問

シラクーザ(Siracusa)の市街地は、ギリシャ時代以来のオルティージャ島(Ortigia)と、駅周辺から北に広がる新市街の二つのグループに分かれています。

シラクーザ市街図古い201809
( シラクーザ市内にある市街図は、やや古いまま )

それなのに、シラクーザを代表する名所の「ギリシャ劇場」遺跡は、新市街の真ん中にポツンと鎮座しています。歴史家や、その話を受け売りしている旅行者が解説するように、ギリシャ、ローマ時代の市街地は、とっても広かったようです。シラクーザの街並みは、中世にいったん小さくなり、19世紀ごろの近代化、工業化とともに再び大きくなったようです。

私は、オルティージャ島の先端の方に宿を取ったので、駅とオルティージャ島の間を数往復しました。駅やバスターミナルからオルティージャ島の先っぽまで、荷物なしで歩くと40分ほどかかります。キャスター付きのスーツケースを転がしながら歩いても、50分くらいでしょう。オルティージャ島の実際の大きさは、観光案内図より小さく感じます。観光マップは、見どころを細かく記載するため、かなり拡大しています。

せっかくですので、駅のそばのバスターミナルからオルティージャ島まで歩いたときの風景を並べました。
バスTをあとに島へ
( バスターミナルを背にオルティージャ島へ出発 )
パンテオンとフォロシラクザーノ
( すぐに大きな広場。木立の向こうはパンテオン(霊廟))
シラクーザCウンベルトSep2018
( コルソ・ウンベルト(ウンベルト通り)を真っすぐ5-6分 )

本土と島は二つの橋で結ばれていて、クルマは、それぞれ一方通行です。歩行者は、どちらの橋も自由に往復できます。島へ入るときは、近代的なサンタ・ルチア橋、島から出るときは19世紀風のウンベルト橋を渡ります。
サンタルチア橋横
( クルマで島へ入るときはサンタ・ルチア橋を渡ります )
ウンベルト橋横
( ウンベルト橋は、クルマで島から出るときに渡ります )

橋を渡った先に大きな広場があります。進行方向左手に、観光客に人気の公設市場(メルカート)、その向かい合わせに、土台と数本の円柱だけになったギリシャ時代のアポロン神殿遺跡があります。
アポロ神殿跡と7月25日広場
( 正面が公設市場、右手にアポロ神殿遺跡がある )

オルティージャ島の先っぽまで行くので、広場のやや右にある緩やかな登り坂のG.マッテオッティ通りに入ります。両側にブランド店や全国チェーンのブティックなどが並んでいる華やかな通りです。この辺りには歴史的建物はありません。道行く人々も、市民や近在の人たちが多いです。テロ対策で、厚いコンクリートの防壁がジグザクに設置されていました。

コルソGマッテオッティ通から725広場
( オルティージャ島のブランドショップ街マッテオッティ通り )
コルソマッテオッティと奥アルキメデ
( 突当りがアルキメデ広場 )

突当りが、観光地区の始まりのアルキメデ広場です。19世紀風のオフィス・ビルが四方を囲んでいますし、ビルも白っぽく磨かれていて、観光客を意識していることが分かります。

「余所のお客が見るんだから、見た目はきれいにしなくっちゃ」
「そうそう、観光都市は、見た目が9割」
アルキメデ広場昼下がり
( アルキメデ広場とディアナの噴水 )

アルキメデ広場を直進し、観光客が出入りする狭い通りに入りましょう。そこが島の目抜き通りのひとつ、ローマ通り:Via Roma です。ブティック、お土産屋、アクセサリー・ショップが3軒と置かずに軒を連ねています。中庭の門が開いていたら、その内側に入ってみましょう。センスの良いアクセサリー・ショップなどが店を開けている光景に出逢えます。
ヴィアローマの昼
( 観光客であふれるローマ通り )

ローマ通りは、ゆるやかに蛇行していますし、観光ムード満点ですので、うきうきしながら歩みを進めることができます。だんだん、お店がまばらになったなと思ったころ、島の南側に出ます。
オルティージャ東ビーチRoma通出口Sep2018
( ローマ通りを南下して海岸線へ到達 )

眼前には、真っ青な地中海の大海原が空と一体となって広がり・・・・・・ません。
島の最南端にあるマニアーチェ要塞や、オルティージャ島を囲むように湾曲している本土の半島が海を隔てて見えます。
オルティージャ島東夕暮れ要塞遠望201809
( 海っぺりの先端に見えるマニアーチェ要塞 )

私も、観光案内文には、海に突き出たオルティージャ島のような解説が書いてあったので、ついつい眼前の大海原風景を想像していましたが、現実は陸に囲まれた島風景でした。もっとも、こういう風に陸がないと、外海の強い波や、嵐のときの大波に島がさらされてしまい、立地条件が悪くなってしまいますね。

「ああ、もっともだあ、もっともだ」

その上、何と、この南北ルートを取ると、最大の観光名所であるドゥオーモと広場に行き当たりません。アルキメデ広場から、向かって右の路地に一本入って南へ向かわないといけないのです。

けれども、オルティージャ島は小さいので、こんなささいなずれは、5分か10分さまようだけで、すぐに勝手をつかんで歩みの向きを補正できます。とにかく楽しく島内を歩き回ってみましょう。


2020年5月記

シラクーザ駅は都会だなあ

シラクーザ駅は都会だなあ    2018年9月訪問

シラクーザ市(シラクーサ):Siracusa は、シチリア島で3番目に人口が多い街です。

オルティージャ昼下がりの西港と新市街Sep2018
( 家がびっちり建て込んだシラクーザ中心部 )

けれども、イタリア全体から見ると、南の島の中小都市のひとつ、ギリシャ遺跡が有名な小振りな観光都市のひとつです。

日本人の個人旅行者の大半は、鉄道かバスでシラクーザに着きます。ですから、駅またはバス・ターミナルこそシラクーザの第一印象と言っても過言ではありません。

私も、島の南端に近いモディカからイタリア国鉄のローカル列車でシラクーザ駅に着きました。バスで来ると、駅と目と鼻の先にあるバスターミナルなる青空広場に着くでしょう。

「な、なんて都会なんだ。市街地が広いし、人がけっこういる」
私のシラクーザ駅第一印象は、こんな感じでした。
シラクーザ駅のジェーラ行きディーゼルカーSep2018
( シラクーザ駅のモディカ、ラグーザ方面行き乗り場と列車)
シラクーザ駅のメッシーナ行き普通Sep2018
( シラクーザ駅のカターニア方面行き幹線列車 )
シラクーザ駅全景Sep2018REV2
( シラクーザ駅と駅前広場 )

何しろ、モディカやラグーザでは、バスに乗っても、あんまり人はいないし、駅でも人の姿をちらほら見かける程度でした。けれども、シラクーザに来たとたん、プラットホームにも人が三々五々歩いているし、駅の中や駅前広場でも、人の話し声やクルマのエンジン音が絶え間なく聞こえていました。

「変な奴にからまれたら、どうしよう」
「クルマにひかれないようにしないと」
「ぼったくりタクシーの強引な客引きに逢いませんように」と、気持ちを構えてしまいました。

しかし、ローマやナポリ、はたまたパレルモあたりからシラクーザ駅に着くと、
「なんて、のんびりした田舎の駅なんだろう」
「人の数が少なあい!」
と、感じるそうです。環境の相対的な差異って、けっこう大きいのですね。

それと同じパターンで、バスターミナル風景も見ました。駅から100メートルとは離れていない場所にあります。片側には建物が連続して並んでいますが、反対側は木立のある塀でした。

次の2葉の写真のように、ちょっと幅の広くなった長っぽそい道路にバスが縦列駐車している場所に過ぎません。
201809シラクーサBUSセンター (1)
201809シラクーサBUSセンター (2)
( シラクーザのバス・ターミナル風景 )

けれども、この場所が正真正銘のバス・ターミナルです。停留所の標識が林立しています。カターニア空港行きやパレルモ行きの高速バスも発着しますし、市内バスも通ります。インテル社という高速バス会社のキップ売場のブースもちゃんとあります。

「ありゃまあ」

2020年5月記                               了












シラクーザ。ギリシャ派ですかマレーナ派ですか?

シラクーザ。ギリシャ派ですかマレーナ派ですか?     2018年9月訪問

シチリア島を代表する観光都市のひとつ、シラクーサ(シラクーザ):Siracusa。

シラクーサドゥオーモ夕陽を浴びて201809
( 旧市街の中心ドゥオーモ広場の夕暮れ )
シラクーサギリシャ劇場9月全景2018
( ギリシャ時代の円形劇場遺跡 )

皆様は、シラクーサと聞いて、何を思い浮かべますでしょうか。

私がシラクーサに興味を持ったきっかけは、マレーナ:Malena (*)という映画でした。シラクーサの街並みがストーリーを引き立てていて、とても魅力的に映ったからでした。それまでは、単にシチリア島の一都市としてか思っていませんでした。  (*e の上にアクセント記号あり )

日本人の多くの方は、シラクーサと言えば「ギリシャ」がキーワードのようです。保存状態のよいギリシャ遺跡がある街、太宰治の短編小説「走れメロス」の舞台、あるいは、歴史的な天才数学者「アルキメデス」の活躍したギリシャの植民都市、がシラクーサのイメージでしょう。

「そう言われればそうねえ。走れメロスとアルキメデスは、中学レベルの教科書に出てきた名前だよねえ」
「でも、物語の舞台がシラクーサなんて、記憶にほとんど残っていないでしょ」
「そのとおり。どこの街かなんてことは関係ないストーリーですからね」
「けれども、よく思い出すと、『シラクサという街で』と書いてあったはずです」
「だから、シラクーサ観光の旅行記を書くと、あわてて、アルキメデスとかメロスが登場するのね」
「ふふふ・・・・・・・」

走れメロスについての分かりやすいブログ例をひとつ紹介します。
https://bungo-matome.com/dazaiosamu-hasiremerosu-summary-and-explanation

アルキメデスについての分かりやすいブログ例をひとつ紹介します。
https://colorfl.net/archimedes-matome/

このような感じですが、走れメロスやアルキメデスに憧れてシラクーサ観光に来た日本人は極めて少ないと思います。シラクーサ観光に連れられてきたら、そこはメロスやアルキメデスゆかりの都市だった、というのが実態でしょう。

「だからって、映画マレーナの印象が強烈だったのでシラクーサ観光に来た」っていう人もいないよ。
「少なくとも私はそうです。マレーナに映っている街はどこだ?」ということからシラクーサに行きつきました。

イタリア人も異口同音に、
「シラクーサにも行ってね。映画『マレーナ』のロケ地よ」と、シラクーサ観光を推薦していました。
「知ってるよ。だから行くんだもん」
と、私も簡潔明瞭に答えました。

「マレーナ」は、2000年のアメリカ、イタリア合作の回顧録風な恋愛映画です。
マレーナDVD2018JPN版
( 映画マレーナのDVDイメージ )

主演はモニカ・ベルッチさんというイタリアを代表する女優で、マレーナは、彼女の出世作のひとつです。細かいことは、wikipediaや、例にあげたブログその他で知ることができます。
https://bibi-star.jp/posts/7488

DVDやポスターは、2通りのタイプがあります。日本公開版ではモニカ・ベルッチの肉体美が出る場面が数カ所カットされています。ちょっと惜しいですね。

このように、シラクーサ(シラクーザ)は、人によって興味のポイントが2つに分かれます。この状況はフランスのプロバンス地方に対する日本人のイメージに似ているなと思いました。プロバンス地方の魅力を語るとき、古い世代は「ゴッホの絵の舞台」、若い世代には「ピーター・メイルのエッセイ『南仏プロヴァンスの12カ月』の世界」、という風に2つの有名な切り口を言うからです。シラクーサも、新旧2つの有名な切り口がある点でそっくりな気がしました。

2020年5月記                            了







ラグーザのレストランをちょっと見

ラグーザのレストランをちょっと見      2018年9月訪問

ラグーザ(ラグーサ)のレストランの、ほんの一部をのぞいて見ました。食のレベルは高い地域です。暑い季節は夜の9時から11時ごろが人出のピーク。地元のあんちゃん、ねえちゃんも、観光客の老いも若きも、涼しくなると活気あふれる表情です。みんな楽しそうでいいですね。

スーペリオーレ地区のレストランから見てみました。

はじめは、ラグーザ唯一の和食屋さん "toshi "「歳」。入店していないので味やサービスレベルは不明ですが、「なんちゃって」だろうが、シチリアの中小都市でも寿司や和食を出す店があることに驚きました。
RagusaRistorante TOSHI
( 寿司と和食レストランTOSHI「歳」)

その近くの魚料理レストラン「Dioniso」:ディオニーゾ。口コミレベルの評判は良さげ。
RagusaRistoranteDIONISO
( 魚料理Duoniso )

日曜営業をしていたことが入店理由の「Basilico」:バジリコ。味も値段も平均値でした。
RagusaRistoranteBasilico
( Basilicoの日曜午後の、のんびりムード )

つづいてイブラ地区です。

日本人に有名なレストランは、スーペリオーレからイブラに向かう歩行者のメインルート沿いにある「ドゥオーモ:Duomo」ですね。私も、ちらりと見ました。評判もお値段もよろしいようで。

次は、日本人ブログにも登場頻度が高い「Il Barocco」:イル・バロッコです。。夜のテラス席は観光客いっぱいでした。黄色やオレンジ色の照明は、日本では少ない色合いですね。

RagusaRistoranteイルバロッコ
( イル・バッロコのテラス席の夕食風景 )

イブレオ庭園近くの道沿いの「Cafe Noir」:カフェ・ノワールの看板には、古いシチリア語らしき文字が。そして土曜の夜は、老若男女で大繁盛。
RagusaRistoranteBarCafeNoir (1)
RagusaRisorante夏の夜の賑わい
( Cafe Noir とあふれんばかりのお客 )

最後は、日本人観光客にも名が通っているアイスクリーム屋さん「DiVini」:ディビーニ。ドゥオーモを正面に見て広場内の右手にあります。

「『ジェラート・ショップ』って、言わないと・・・・・」
「何と言われようが、味は同じですし、美味しいです」

Ragusa GeDavini店
Ragusa GeDaViniアイス
( DiVini の店構えとカップ・アイスの一例 )

いかがでしたでしょうか。皆さまが体験ずみの店もあるし、チェックしていたお店もあれば幸いです。
「どうぞ、楽しく美味しいラグーザの旅を!」

2020年5月記                           了

ラグーザのコンツァでお手軽な夕食を

ラグーザのコンツァでお手軽な夕食を    2018年9月訪問


シチリア島は、イタリアで一番、料理が美味しい地域との評判です。

私は、有名店や人気店を渡り歩く趣味はありませんが、評判のシチリアンの一端に触れられればいいなと思っていました。ラグーザでは、評判の店に1回だけ入りましたが、その他の食事は、お客の入りや表情を見て適当に入りました。結果は、「まあ、よかった」でした。

ラグーザで初の夕食は、スーペリオーレのドゥオーモ近くのレストラン街にあったコンツァ:Konza、という店で食べました。
RagusaKonza左夕暮れ201809
(夕暮れどきの Konza:左側 )
RaguzaKonzaお店Sep2018
( お客がいっぱいの夜のKonza:右 )

コンツァは、ピッツァリアも兼ねた、ごく普通のレストランです。現代ですから、ちゃんと、お店のサイトもあるし、旅行専門サイトにもいっぱい口コミが載っています。

お店のサイト。  https://www.konza.it/

私は、アラカルトで、前菜、羊のステーキ、デザートを食べ、グラスワインと水を注文。美味しかったです。
RaguzaKonzaメロネPecorinoSep2018
( 前菜はリコッタ・チーズのあえもの )
RaguzaKonza羊ステーキSep2018
( 羊肉のステーキ )
RaguzaKonzaタルトSep2018
( おすすめデザート2点。左を食べた )
RaguzaKonza基本セットSep2018
( 定番のワインと水 )

お代は、25ユーロくらいだったような。記憶があやふやになってしまいました。

羊のステーキを見た隣席の初老の夫婦が「いいね」見たいなことを言ったのを機に二言三言話した記憶は残っています。スコットランドの方で、食べ残したピッツァを箱に入れてお持ち帰りしていました。イギリス人やアメリカ人でも、料理内容が想像できず内心ビビッているのでアラカルトの料理が注文できず、ピッツァを注文する人が結構多いです。

日本人客もあまりいないようです。
「そりゃそうでしょうよ。ラグーザで泊まるニッポン人は少ないし・・・」
「ましてや、人気のイブラではなく、スーペリオーレでご飯食べるヤツなんて少ないでしょ」
「数軒先には、『TOSHI』なんて寿司レストランもあるんですよ」
「へえー」、ってな感じです。

2020年5月記                                  了




ラグーザ高級レストラン、ドン・セラフィーノに挑戦

ラグーザ高級レストラン、ドン・セラフィーノに挑戦    2018年9月訪問

「ドン・セラフィーノ:Don Serafino、というお店が美味しいそうよ」

知人の一言を信じて、私はラグーザ滞在中に「ドン・セラフィーノ」というレストランに行くことにしました。

RagusaDonSerafinoCaissaSep2018
( ドン・セラフィーノ内部は洞窟再利用 )

このお店は、「Locanda Don Serafino:ロカンダ・ドン・セラフィーノ」という四つ星のホテルの兼用レストランです。宿泊場所とレストランは徒歩15分くらい離れた距離にありました。最初にイブラの端にあるホテルの方へ寄り、席の予約を行ない、案内地図をもらってレストランへ向かいました。あまり裕福そうではない日本人にも、笑顔で対応してくれたスタッフさんに感謝です。

RagusaDonSerafinoSep2018
( イブラの市街真下にあるドン・セラフィーノの場所 )

空が群青色から黒に染まりつつある午後8時に、歩いてレストランに向かいました。
RagusaDonSera案内板Sep2018
( イブラの入口にあるドン・セラフィーノへの案内板 )

玄関からして、もう高級ムード。人の気配を感じて、中からボーイさんが、さっとドアを開けてくれました。

後から、芸能人の「叶姉妹」のように着飾った日本人女性の二人連れが入店してきました。もしかしたら、知る人ぞ知るレストランなのかも知れません。お客は少な目でしたが、その日は、観光客と地元客は2対1くらいの割合でした。
RagusaDonSeraEXSep2018
( 夜のドン・セラフィーノ正面玄関 )

ここは、かつて教会付属の食糧庫と厩だった洞窟だそうです。帰り際にスタッフの方が、剥き出しの岩壁に残った、馬をつなぐ轡(くつわ)や、床下の貯蔵庫跡を見せてくれました。
RagusaDonSerafino壁Sep2018
( ドン・セラフィーノのむき出しの岩壁 )

レストランの概要、イメージ写真は、添付のサイトをご覧ください。(英語版。イタリア語版もあり)
http://www.locandadonserafino.it/ristorante-2/?lang=en
(コロナウィルス対応で2020年3月現在、臨時休業中)

実は、ちょっと気おくれして、自分の料理の写真さえ撮りませんでした。

会話や運ばれて行く料理を横目に見ていると「、シェフ自慢料理のチャレンジコース」のような少量多品種メーニューもあるようでした。女性観光客に人気のようです。私は、チーズの前菜、パスタ、肉料理を注文しました。お会計は飲物込みで120ユーロほどでした。

結果として、
「気位も値段もお料理の質も高めで、びっくりするやら満足するやらでした」
「あらそう。でも美味しかったから、いいじゃない」
「それもそうですね」

たまには、このような食事体験もよいものでした。
ラグーザ観光で、少し時間と予算に余裕のある方は、是非、お立ち寄りください。

2020年5月記                                          了



シラクーザのクロロフィラでも美味しく

シラクーザのクロロフィラでも美味しく    2018年9月体験

シラクーザのレストランは、有名観光地によくあるタイプでした。入りやすい、高め、そして、美味しい店と評判の悪い店が玉石混合状態です。皆さんも口コミやブログなどをヒントにシラクーザでの食事を楽しんだと思いますがいかがでしたでしょう。私の場合は、2泊して、有名店ではないレストランで3食を食べました。

OrtigiaCLOROF玄関Sep2018
( クロロフィラの入口をテラス席より見る )

一番美味しかったのは、オルティージャ島のドゥオーモの南側付近の路地裏食堂「クロロフィラ」:Clorofilla でした。

お店直営のサイトはないので、2つほど口コミサイトを紹介します。
https://clorofillabistrot.wordpress.com/

https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187891-d10714015-Reviews-Clorofilla_bistrot_Ortigia-Syracuse_Province_of_Syracuse_Sicily.html

ここは、女性シェフが切り盛りしている新鋭店でした。オーソドックスなシチリア料理、イタリア料理を出していました。日本人や日本語が母国語の方の口コミは、その時点でも今でもなかったと思います。

私が注文したのは、

ブルスケッタという、パンに付け出しを乗せたもの、
OrtigiaCROLOFブルスケッタSep2018
カジキの焼き魚に、
OrtigiaCROLOFかじきSep2018
トマト入りサラダを付けて、
OrtigiaCROLOFコントルニSep2018
食後にティラミスと、
OrtigiaCROLOFSep2018 (4)
エスプレッソでした。
OrtigiaCROLOFカフェSep2018

飲物も入れて全部で45ユーロほど。
「あなた、けっこう食べたのね」
「サラダはあんまりお腹にたまらないから、このくらい平気です」

皆さんがよく食べる、ウニのパスタなどの麺類、イカやエビ料理もクロロフィラでは食べませんでした。あんまり、シラクーザ風の注文ではなかったようです。

クロロフィラの料理は重い味付けではない現代感覚のイタリアンでした。さらっと口に入りました。けれども、イタリア料理のキモはきちんと守っていました。厨房で真剣な眼差しで調理していたシェフ、誰にでも笑顔でサービスしていた仲居役のお姉さん、ごちそうさま、さようなら。

2020年4月記                      了

旅で味わうシチリア風の食べ物

旅で味わうシチリア風の食べ物      2018年9月体験

ガイジン観光客がシチリア観光で無理なく出会う、ご当地風の軽食やデザートをおさらいしました。

シチリアは、イタリアの中で食べ物が美味しい方の地域です。ビリは、いつも悪口の絶えないロンバルディアです。

1  アランチーニ:Aranchini

多くの方が「コロッケ風おにぎり」のイメージで説明していますが、私も同感です。ちゃんとコメを使っています。

「小さなオレンジ」の意味ですが、実際は、大きな揚げおにぎり。日本人は1つで腹がみたされてしまいます。1つ1.5ユーロから3ユーロくらいです。

Aranchini外Sep2018
( アランチーニの外観 )
Aranchini様々Sep2018
( 形の違うアランチーニもある )

アランチーニは、三角形が主流ですが、丸い形もあります。イタリアですから、厳密にいえば呼び名も違うのでしょうが、旅の者には、そこまで分かりません。具も多種多様ですが、挽き肉、ハム、チーズなどが入っています。このようなところも、まさに「おにぎり」感覚です。

Aranchini中Sep2018
( アランチーニの中身 )

おにぎりとの相違は、アランチーニは冷めるとまずいこと。おにぎりは、あったかくても冷めてもそれなりに美味しいですが、冷えたアランチーニは、べしゃっとした口触りばかりが残って不味いです。通常はイートインではなく、お持ち帰りで買うのですが、なるべく早く食べ切ってしまいましょう。

2  カンノーリ:Cannoli

シチリアの名物お菓子です。現在ではイタリア全土で作られ、売られています。

イメージでの説明は難しいですが、「柔らかい白あん入り八つ橋」って感じです。竹輪状の”太いちまき”の筒の中に甘いクリームやチーズなどを詰めたお菓子です。1つ2ユーロから4ユーロくらいです。

CannoliBuonajutoSep2018
( 有名店ボナユートのカンノーリ )
CannoliVucciriaSep2018
( ミラノのチェーン店ア・ブッチリアのカンノーロ )

3 グラニータ:Granita

一言で表現すれば「シチリア風シャーベット」です。アーモンド、イチゴ、レモンなどの味付けがあるのは、アイスクリームなどと同じです。けれども、シャーベットと異なり、グラニュー糖をまぜながら氷を作り、しかも凍ったと思ったら砕きます。そのため、氷にも味が染み込み、シロップにも味があるので、舌ざわりが違います。

グラニータは、イートインのお店もあれば、カップで持ち帰り販売のお店もあります。一部の店ではガラスや陶器の容器に入れた本格的なグラニータを食べることができます。1人前2.5ユーロから5ユーロくらいです。

GranitaテイクアウトSep2018Modica
( 一般店のお持ち帰りカップのグラニータ )

安いのは安いなりに甘ったるく、高いのは高いなりに美味しいです。高級なグラニータは甘さ控えめで、心の底に長く記憶される深みのある甘さです。スプーンいっぱいのグラニータを思いっきり口に頬張ると、あまりの冷たさに頭がジーンと痛くなるのは価格に関係なくいっしょです。
Granita Sep2018Modica
( 一般店のグラニータ )

イメージ写真でも分かるように、私はグラニータのひんやり感がたまりません。

最後に、超有名店であるノートのカフェ・シチリアのグラニータを紹介します。氷の粒も、一般店よりきめが細かく、天然素材のみで作った甘さ控えめの上品な味は、あの世へ持っていけるくらい記憶に残りました。

IMG_2397
( カフェ・シチリアの繊細なグラニータ )

むかし、むかしのカフェ・シチリアの記憶が微かに残っていたので、今回のグラニータ体験は、いっそう思い出深いものになりました。

2020年4月記                               了



カフェシチリアのグラニータを食べに行く

カフェ・シチリアのグラニータを食べに行く     2018年9月訪問

シラクーザ(シラクーサ)の暑い街中を歩いているとき、ふと思い立ったので、島内随一と評判のカフェである「カフェ・シチリア:Caffe Sicilia ※」というお店のグラニータ:Granita を食べに行くことにしました。シラクーザから、南へおよそ30km、バスでも鉄道でも50分ほどの距離にある、ノート:Noto、という世界遺産の観光都市の目抜き通りにある超有名店です。(※ eの字の上にアクセント記号あり )

カフェシチリアのお店のサイトです。英語版とイタリア語版があります。訪問者のレビューやブログもいっぱいあります。
https://www.caffesicilia.it/index.html

「日本人はあまり知らないかも」
「女性向けのTVグルメ番組などで紹介しないからなあ」
「日本人のノート旅行記でも、かなりの方が、この店のことをすっ飛ばしていて書いていないですね」
「でも、ヨーロッパではトップクラスの有名カフェ(バル)ですよ」

ちなみに「グラニータ」は、シャーベットと訳してありますが似て非なる冷たいデザートです。シャーベットより舌ざわりがきめ細かく、グラニュー糖を混ぜ込んいるので氷そのものに味がついています。その上にアーモンドやレモンなどの味付けを重ねます。シチリア発祥の夏の風物詩です。
Granita普通の店
( 普通の店のグラニータ )

ノート観光の中心、ドゥオーモの前を通り過ぎて50mほどの”ヴィットリオ・エマヌエル通り125番地”:125
Corso Vittorio Emanuelle、にカフェ・シチリアはあります。店の前のテラス席に客が座っているので、すぐに分かりますが大行列ができるほどではありません。
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( カフェ・シチリアの店頭風景2葉 )

店構えは地味です。

「ノート市街をそぞろ歩きした日本人の9割は、きっと、ここを通っています」
「せめて、持ち帰りのお菓子だけでも買えばいいのに」
「ガイドさんも何も言わないのかなあ」
「うーん、ツアーでシチリア島に来たことないんで、分からないのですよ・・・・。ごめんね」

私が入ったのは、9月半ばの午後3時。運良く店内の小テーブルが空いたので、お店の人に合図して座りました。店の道路側がカウンターとお菓子売場、奥がテーブル席です。

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( カフェ・シチリアの店内テーブル席 )

店員さんは普通の愛想。すぐにメニューを持ってきました。
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( カフェ・シチリアのメニュー(カルタ) )

お目当てのグラニータは、味付けが全部で7種類。私は、ノート名物のマンドルラ(アーモンド)味のグラニータ(5ユーロ)と、付け合せのブリオッシュ(1.7ユーロ)を注文しました。お値段は、一般的なグラニータの倍、サービス料も19%ほどかかりますので、その辺のとおりすがりのカフェでグラニータを食べるより3倍弱の費用がかかります。

IMG_2397
( マンドルラのグラニータとブリオッシュ )

「う、うまい!」
5分ほどで運ばれてきたマンドルラ(アーモンド)・グラニータを一口頬張った瞬間の歓びの一言です。
グラニュー糖を仕込んできめ細かく砕かれた氷とアーモンドが一体となった味わいでした。甘ったるくない上品な味わいでした。
「思い立ったが吉日、でやってきた価値があるなあ!」

嬉しさと冷たさで涙目になりながら、名店のグラニータを堪能しました。ブリオッシュは、シチリアではグラニータに欠かせない付け合せだそうです。グラニータをジャムみたいに考えて食べるのだそうです。

最後にお口直しの水を飲んでおしまい。水も、グラニータといっしょに持ってきてくれます。
「ごちそうさまでした」

そしてクッキーをお土産に買いました。家族に食べさせてみると美味しいとのことですが、やはりカフェ・シチリアの真骨頂は、店内でグラニータやカンノーリ、ケーキなどを食べることだと思います。日本からここまで往復したりすると、少な目にみても1食20万円くらいのカフェ体験ということになります。
IMG_3071
( カフェ・シチリアのクッキー土産 )

「でも、もういっぺん食べたいな」
と、今でも思い出さずにはいられません。

”ノートにこれから観光旅行の皆さん、是非、カフェ・シチリアでガラニータかケーキを召し上がれ!”

2020年4月記                                     了

モディカのイタリア的外食風景

モディカのイタリア的外食風景    2018年9月訪問

「モディカの食は、チョコレートにあり」ですので、普通の食事は、ご当地の一般的なムードの中で食べました。
他のヨーロッパ諸国と同様に、春から秋はテラスでの飲食が人気です。
モディカ中心部バルテラス風景Sep2018 (1)
( ウンベルトⅠ世通り沿いのバルのテラス )

のんびりとした都市なので、適当に食べましょう。

強いてあげれば、「アクルーシオ:Accursio 」というレストランが都心部では評判だそうです。確かに、ミシュラン・ガイドのイタリア版で星ひとつ、と書いてあります。

観光案内所のスタッフさんも「高いよ。有名店なので」と、ひとこと。せっかくなので、チャレンジしようと思いましたが、あいにく休店日でした。
http://www.accursioristorante.it/

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( サンピエトロ教会近くにある『アクルーシオ』 )

それでは致し方なし、と気持ちを新たに、中心部から少し離れた現代風のバル兼レストランで、安いランチを食べました。サラダとパスタと水で11ユーロほどだったと記憶しています。それでも、日本よりは高いです。
IMG_1677A
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( モディカのランチ例 )

続いてのモディカでの食体験は、汗だくになってピッツォの展望台に登っていく途中で入ったバルのグラニータ。サンジョバンニ教会の階段下の左手にあります。入店した日本人観光客の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
グラニータは既製品で、どこにでもある味と値段でしたが、冷たい食感は、まさに「干天の慈雨」。「空腹にまずいものなし」。「冷えた水も、五臓六腑にしみわたり・・・・・」、でした。
IMG_1725Amore
IMG_1725Granita
( モディカのアルタ地区のバル風景とグラニータ )

そして、夕食はサンピエトロ教会裏付近の路地に並んでいるレストランのひとつに入りました。どのお店も、観光客や地元の方で、そこそこにぎわっていました。他人さまが食べている料理を見て、店員さんに目配せして、うなづいたので、そのお店に入りました。

オレンジ色のランプ風の街灯に照らされたモディカの路地は、風情があります。9月の夜は、まだまだ暑い空気が残っていますので、テラス席でも涼しい風に吹かれることはありません。
モディカの小径は輝きSep2018
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( モディカの夜のレストラン街風景 )

私が入ったのは、ラ・コンテアというお店。25ユーロほどで、それなりに美味しい夕食を取ることができました。
http://www.siciliainfo.it/pizzeria-la-contea---modica---ristorante---cucina-tipica-mediterranea---pizza-a-domicilio---pizzeria-a-modica.html
モディカ野外ディナーを楽しむSep2018
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( レストラン、La Dolce Contea のテラスと料理 )

みんなテラス席でお食事。お店のWebsiteに載っている店内席にすわっているような人間は一人もいませんでした。ドアも開けっ放しなので、クーラーがあっても効かないでしょう。

最後に、歩きながら目に入ったバルのスタンドで、シチリアに来て何個目かのグラニータを食べておしまい。イタリア人並みの体力はないので、午後11時にはホテルに帰りました。
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( いわゆる、立ち食いのグラニータ。3ユーロ也 )

モディカの食も、行き当たりばったりの割には、美味しかったです。さすがイタリア。料理の美味しい国への旅は、これだからたまりません。

2019年11月記                                      了

モディカの2大展望台に汗だくで上る

モディカの2大展望台に汗だくで上る    2018年9月訪問

1  コリーナ・デリトリア:Collina dell'itria

モディカは深い谷合にある街です。両側にそそり立つ台地の端まで登ると、谷底風景が手に取るように見えます。

観光案内図によると、おすすめの見晴らし台は3カ所。アルタのピッツォ:Pizzo 、ピッツォの対面のコリーナ・デリトリア:Colina dell'itria、中心部の裏手の、コリーカ・デラ・ジャカンタ: Collica della Giacanta、です。私はジャカンタを除く2カ所に登りました。

まず、モディカのアルタ(丘の上)や、バッサ(谷合い)の歴史的景観を鳥瞰するために、コリーナ・デリトリアにあえぎながら登りました。クルマで来てもいいし、予算次第でタクシーを頼んで来てもよいでしょう。

私は、タダのかわりに汗だくとなり、すこしスリムになりました。
モディカSピエトロ前から南斜面市街Sep2018
( モディカ中心部のサンピエトロ教会前からコリーナ・デリトリア方を望む )

谷底から路地裏の階段を通って20分ほどでコリーナ・デリトリアの展望台に着きました。
モディカコリーナ・デリトリア展望台Sep2018
( コリーナ・デリトリア展望台と駐車スペース )

思った以上に展望が開けていました。モディカのアルタ地区のサン・ジョルジョ大聖堂と、モディカ市街地の最高点ピッツォの展望台が眼前に展開します。

「わああ・・・・・。すごい眺めえ・・・・・・」
モディカPizzoとSG聖堂矢印ありSep2018
( モディカのアルタが視野いっぱいに広がる )

モディカへそ部を見下ろすSep2018
( モディカのバッサの中心部方向 )

MODICAのV字谷にかかる国道橋Sep2018
( モディカの谷間の奥と国道バイパス橋 )

写真で見ると、実際より平面的に見えるのは、素人写真ゆえ仕方がないのかも知れません。また、眼前に展開するパノラマ風景の大きさも、なかなか伝わりません。プロの方々の写真や画像は、やっぱり違うなと感じます。

2  ピッツォ:Pizzo

気分が高揚して、間髪を置かず、対岸のピッツォに登ることにしました。いったん、深い谷底に降りて、再度、急坂を登ります。荒行気分です。
モディカPizzoへ向かう階段Sep2018
モディカの急坂風景 (3)
(  ピッツォへ昇り降りする階段風景のひとつ )

モディカの急坂風景 (2)
( アルタへ登る車道も急こう配 )

モディカのエバンゲリスタ教会前Sep2018
( ピッツォの近くにあるサン・ジョバンニ教会 )

ピッツォへ行く途中の坂の上にそびえ立つサン・ジョバンニ・エバンジェリスタ教会も後期バロック建築です。旅行記にもそれなりに登場しますが、その日は終日、閉館だったようです。建物のドアも固く閉じていましたし、周囲にも観光客の1人もいません。単に外から教会を仰ぎ見て通り過ぎました。

モディカのPizzoへ続く平坦路Sep2018
( ピッツォへ通じる道。突当りが展望台 )
モディカPizzoのテラスSep2018
( ピッツォの展望台風景 )

対面には、先ほどまでいたコリーナ・デリトリア展望台の車道のふくらみが、はっきりと見えました(写真の矢印の個所)。急傾斜のV字谷を下って登ってくるまで、教会見物とバル立ち寄り込みで1時間半かかりました。わき目も降らずに歩くと30分くらいかも知れません。

それにしても、立体的なモディカの街並みが視界前面に広がり、圧巻でした。10分くらい、微風に吹かれながら素晴らしい景観を見降ろしていました。
モディカPizzoより対岸展望台Sep2018
モディカPizzo展望台より中心部Sep2018
モディカPizzo展望台より南西郊外Sep2018
( ピッツォから見た市街と対面のコリーナ・デリトリア方向 )

もうこの時点で、絶対に夜景も見に来るぞ、と決めていました。

2019年11月記                                            了

モディカの夜は群青色に暮れ行く

モディカの夜は群青色に暮れ行く     2018年9月訪問


太陽が西に傾く午後7時ごろ、コリーナ・デリトリアの高台にに再び上りました。夕暮れのモディカ、特にアルタの風景を見ようと思ったからです。

9月になってもシチリアの夕暮れ時は、かなり暑いです。丘の見晴らし台に着くころには、再び汗だくでした。
モディカ薄暮のウンベルト1世通Sep2018
モディカ薄暮DuomoSep2018
( 暮れなずむモディカの中心部の風景 )

見ていると、1軒、また1軒と家々の明かりがついて行き、その分だけ空が少しずつ群青色に染まりはじめました。午後7時半を回っても、まだまだ明るいモディカの空でした。
モディカPizzo暮れなずむSep2018
モディカSジョルジョ暮れなずむSep2018
( 少しずつ暮れ行くモディカのアルタ展望 )

さらに30分ほどたたずんでいると、やっと空も濃い色に染まりました。ポツポツと灯り始めていた明かりも、一気に増えました。旧市街で一番高い場所にあるピッツォの展望台付近にも明かりが集中して灯っています。ホタルが舞っているような感じです。

透きとおるような空の下、幻想的な夜景が目の前に展開しました。高台にいるので、谷底のクルマの音もほとんど聞こえてきません。濃紺の夕暮れ風景は、次第に黒とオレンジ色の世界へと変わっていきました。

周りにいた何人かも、無言で夜景を見つめていました。汗水たらして坂道を登ってきた苦労が報われました。
モディカSジョルジョ夜Sep2018
モディカ夜景展望SGを見るSep2018 (1)
( サンジョルジオ教会に当たるスポットライト )

闇に浮かぶモディカのアルタ、そして、スポットライトに浮かびあがるサン・ジョルジオ教会の美しい姿をしっかりと脳裏に刻みます。

お腹もすいてきたので、昼間に目星をつけておいた小径を踏みしめるように降りました。路地の街灯に映える昔ながらの家の壁もベージュ色に光っていました。くねくねした小径の向こうに、何が潜んでいるのだろうとわくわくしながら階段をゆっくりと下りました。

あるときには、台地の上の建物が視野に入り、あるときには、コツコツと靴音を建てながら家路に向かうだろう人影とすれ違いました。
モディカの夜の静かな路地裏Sep2018
モディカ夜景市内通りSep2018 (5)
モディカの小径は輝きSep2018
( 曲がり角の先に何があるのだろう。モディカの夜の路地裏 )

街の中心部に位置するバッサのドゥオーモもライトアップされて静かにたたずんでいました。やっぱり、モディカは昼も夜もバロッコの都市なんだなと実感しました。

モディカSピエトロ夜景Sep2018
( ライトアップのサン・ピエトロ教会 )

ヨーロッパによくあるオレンジ色っぽいハロゲンランプの街路灯に照らされたモディカの路地裏は、いつまでもだいだい色に輝いていることでしょう。

2019年11月記                           了



モディカの中心部で観光客歩き

モディカの中心部で観光客歩き    2018年9月訪問

モディカの中心部をぶらぶらと歩いてみました。

観光客が、主に行き来するのは、谷底の大通り「ウンベルト1世通り:Corso Umberto Ⅰ」です。20分もぶらぶらすれば、お店やドゥオーモの立ち並ぶにぎやかな一帯を往復できます。
モディカ観光案内所Sep2018
( モディカの観光案内所前の市街地図 )

モディカも、世界遺産「ヴァル・ディ・ノートの諸都市」のひとつなので、古い街並みはバロック風のベージュ色です。ただ、お隣りの都市ラグーザ(ラグーサ)にも増して起伏が多いので、街並みに立体感があります。交通の便はラグーザの方が良いので、その分、モディカに来る観光客は少ない感じです。

モディカの「へそ」は、川の合流点跡の三叉路。南国のシチリア島らしく、三叉路の一角、グリマルディ広場:Palazzo  Grimaldi にはヤシの木が生えています。右端のパトカーが停車しているあたりが、市役所、警察署などがある行政の中心です。

チョコレート店や土産物屋は、写真左のウンベルト一世通りにいっぱい固まっていますが、右の通りにも少しあります。
モディカCウンベルト1世通Y字路中心部Sep2018
( モディカ中心部の三叉路 )

この三叉路から少し南下すると、駅へ行く道につながります。新しいビルが点在するようになり、ロトンダ(ラウンド・アバウト)も、クルマ用の大きな円を描いています。観光客の姿も、ほとんどなくなりました。
モディカCウンベルト1世通と上の街Sep2018
モディカ駅へ通じるロトンダから三叉路方向SEp2018
( モディカ中心部から少し南下したあたりのティエラ通りの街並み )

今風の街並みを見ていてもつまらないので、街の中心部へ引き返し、路地裏に入って行って、バロック風の街並みを楽しみましょう。モディカの市街地は小規模で治安も良いし、迷ったら谷底に降りれば、必ずウンベルト1世通りに出ますので、気楽に路地裏に回って行きましょう。

モディカは路地が素敵Sep2018
モディカマグホテル前のたたずまいSep2018
モディカふと見上げればバロッコ彫刻の軒Sep2018
( モディカ中心部の路地裏と「持ち送り」という窓の装飾 )

暑い時期の真昼間は、ほとんど人通りがありません。汗だくでふうふう言いながらモディカを歩いているのは、物好きな観光客くらいです。ニッポン人らしき姿も見かけません。ラグーザ以上にニッポン人観光客は少ないです。
モディカ中心部観光案内所前Sep2018
( モディカのサンピエトロ教会前 )
モディカ中心部バルテラス風景Sep2018 (2)
( モディカのサンピエトロ教会付近のカフェ風景 )

だいたいモディカの古い街並みを見て中心部へ戻ってきました。よっこらしょ、と首を持ち上げると、モディカ到着時と同様に、昼下がりの陽ざしに映えるアルタ(高台)の市街地が、屏風のように広がっていました。やっぱり、この立体感がモディカの持ち味なんだな、と改めて実感しました。

モディカ迫りくるアルタの山Sep2018
( そびえ立つモディカの「アルタ」市街風景 )

2019年11月記                                    了





モディカ、後期バロッコの聖堂たち

モディカ、後期バロッコの聖堂たち    2018年9月訪問

1. このごろ人気の後期バロック建築

イタリア観光をひととおり体験してイタリア好きになると、シチリア島などの少し変わった観光地を目指します。
群青色の海が美しい高級リゾート、タオルミーナと、後期バロック建築:Tardo Barocco  が建ち並ぶ、世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」、壮麗なロマネスク建築に圧倒される「ゴッド・ファーザーの都市パレルモ」は、島内3大観光ポイントでしょう。ギリシャ神殿跡が見事なアグリジェントも人気があります。

世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」のひとつ、モディカの街中には、有名な後期バロック建築の大聖堂:Duomoが二つあります。
モディカSピエトロとSジョルジョSep2018
( モディカのバロック風Duomo2棟 )

「えっ!ひとつの街にドゥオーモはひとつでしょう?」
「モディカは、谷合いの地区バッサ:Bassa、と丘の上の地区アルタ:Alta、を別々にカウントしているのでDuomoが二つあるのです」
「なーるほど」

一つ目のDuomo は、バッサ地区の目抜き通りであるウンベルト」1世通り沿いに鎮座する「サン・ピエトロ教会: Chiesa di San Pietro」です。
モディカSピエトロ教会正面Sep2018
( モディカのバッサ地区のサン・ピエトロ教会 )

二つ目は、アルタ地区の丘の斜面にそびえる「サン・ジョルジオ教会:Chiesa di  San Giorgio」です。
モディカSジョルジョ迫力Sep2018
( モディカのアルタ地区のサン・ジョルジオ教会 )

設計者はロザリオ・ガリアルディ: Rosario Gagliardi (1698-1762 )という人で、ラグーザ・イブラの有名なサン・ジョルジオ大聖堂も設計しています。二つの街を観光すると、「あれっ?何か似てない?」と感じることがあると思いますが、それで正解です。美しく壮麗な観光ポイントですが、双方に独創性はあんまりありません。

けれども、ベージュ色でぎっしり詰まった立体的なモディカの旧市街のなかに建っているので、自然と目が吸い寄せられます。


2. サンピエトロ教会

まず、バッサ地区のサンピエトロ教会に入りました。昼下がりは、お昼寝タイムで閉館となります。午前中か夕方にアプローチしましょう。

モディカ中心サンピエトロ前の昼Sep2018
( サンピエトロ教会前:画面右の柵のある階段がサンピエトロ )

主祭壇や両脇の小さな礼拝コーナーをひととおり見て歩きました。修復を終えて年月が経っていないためか、壁の真っ白い漆喰が瑞々しさいっぱいでした。

モディカSピエトロ祭壇と天井Sep2018
モディカSピエトロの穏やかな彫像Sep2018
( サンピエトロの祭壇と内陣 )

いつもながら、「神はこうあってほしい」という気持ちがいっぱいあふれている空間です。

モディカ薄暮のウンベルト1世通Sep2018
( 薄暮に浮かぶサンピエトロ )

私も、お昼寝タイムのあと、コリーナ・デリトリア展望台に再び上がり、夕暮れ迫るサンピエトロ教会を眺めました。風は涼しくなってきましたが、やはり急坂を登るのは一苦労。けれども登った甲斐がある風景が展開しました。

3. サン・ジョルジオ教会

モディカSジョルジョを正面に見るSep2018
モディカSジョルジョと背後PizzoSep2018
( ベージュ色のアルタ市街に溶け込むサンジョルジオ )

ここの堂内も修復直後らしく、とてもきれいに整えられていました。見物人も少なく、落ち着いた雰囲気です。
モディカSジョルジョ祭壇Sep2018
( サンジョルジオ教会内部 )

アルタ地区が俯瞰できる展望ポイント、コリーナ・デリトリアにも登って、サン・ジョルジオ教会を谷の対岸から眺めました。
モディカPizzoとSG聖堂その2Sep2018
( 市街風景に溶け込んでいるサン・ジョルジュ教会 )

丘の斜面にあるサン・ジョルジオは、よく見ないと分かりません。絵本の「ウォーリーを探せ」に通じるところがありますが、どこだかお判りでしょうか。そんなに難しくありません。

サンジョルジオ大聖堂も夜に美しくライトアップされます。
モディカSジョルジョ夜Sep2018
( サン・ジョルジュ教会のライトアップ )

手間暇をかけ、体力を使って高台にやってきた甲斐がある幻想的なライトアップ風景が展開していました。20分くらい、じいっとたたずんで、群青色から黒に染まっていく空と、モディカの2大聖堂の夜景などを見ていました。

モディカは期待値以上に趣きのある都市でした。


2019年11月記                          了











モディカ、見上げれば谷の街

モディカ、見上げれば谷の街      2018年9月訪問

1. モディカはV字谷の中に

シチリア島の南東部にあるモディカ:Modica は、バロック建築とチョコレートの都市として、それなりに有名です。世界遺産「バル・ディ・ノートの諸都市」のひとつです。

昔からの市街地は、二股に分かれた急傾斜のV字谷に張り付くようにびっしりと広がっています。谷底をバッサ(下)、二股の間の斜面上部をアルタ(上)と呼んでいます。観光客が集まる中心部のウンベルト1世通りは、バッサにあった川の流れの跡です。

私は、モディカへラグーザ(ラグーサ)発の路線バスで入りました。バスがモディカに近づくと、ヘアピンカーブを何度か下って市街地の縁に入っていきます。

MODICAのV字谷にかかる国道橋Sep2018
( モディカへ入るヘアピンカーブの続く街道 )

モディカ市街の周囲には、ここ20-30年ばかりの間にできた国道のバイパスの高い橋が何本もかかっています。日本人の個人観光客にもっとも記憶に残っているのは、駅の背後にかかる高さ100mばかりの国道橋でしょう。
モディカ駅南の国道橋Sep2018
( モディカ駅後方の恐ろしく高さのある国道橋 )

これこそ、モディカの地形上の特色を如実に語っている光景です。

2. バスターミナルを経てモディカ中心部へ入る
MODICAバスT街はずれSep2018
( モディカ市街の北西にあるバスターミナル見下ろし風景 )

地域の市町村をつなぐ路線バスは、街はずれのバスターミナルを経由したあと、街の中心部まで入ります。バスターミナルで、けっこうな数の乗客が降りますが、あわてず、さわがず、運転手さんに「チェントロまで行くか?」と尋ねると「シー(行くよ)」、とか「ノン(ここが終点)」と答えてくれます。体力温存のため、できるだけ街の中心部まで行きましょう。

3. そそり立つモディカ旧市街に声も出ず

街の中心部のバス停に降りた途端、360度の視界いっぱいに飛び込んできたのが、両側にそそり立つベージュ色の旧市街風景でした。

実物は、写真よりはるかに立体感があり、見上げるような感覚に襲われました。
モディカ迫りくるアルタの山Sep2018
( 谷底の両脇や背後にそそり立つモディカ旧市街 )

いっしょに降りたヨーロッパ人のカップルともども、文字通り口があいたまま塞がりませんでした。

「 ・・・・・・・・・・・・・・ 」
「 な、なんと、素晴らしい・・・・・・ 」
「 ところで、どこから来たの?」
「 スコットランド 」
「 私は、トーキョー 」
「 良いモディカ滞在を! 」
「 お二人もね 」

という感じでした。

モディカでは、バッサの谷底の目抜き通りを歩いている限り、いつでもどこでも急斜面に張り付くアルタの家並みが目に入ります。
モディカ頭上に迫るアルタのPizzoSep2018
( モディカの目抜き通りウンベルト1世通りからピッソ展望台方向を見上げる )
モディカ駅へ通じるロトンダから三叉路方向SEp2018
( 坂道の背後にも石灰石の崖と斜面に張り付く家々があるモディカ )

モディカの第1印象は、とても強烈でした。鉄道で来てモディカ駅から中心部へアプローチすると、谷底の深さが浅いので、多少、印象は薄くなるかも知れません。それでも、駅の背後の高すぎるくらいの国道橋を目にすれば、モディカの印象が記憶に焼きつくと思います。

日本人には、まだ馴染みがない観光地だけに、大切にしたい感動です。イタリアの典型的風景であるベネチアや、フィレンツェのルネサンスムード満点の都市とは違うイタリアを感じるでしょう。

2019年10月記                               了











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