コーケー遺跡の中心を見る             2019年10月訪問

コーケー遺跡:Koh Ker、の中心が、プラサート・トム遺跡:Prasat Thom です。規模も大きく、奥にはコーケー遺跡のシンボル、7段ピラミットの本殿が残っています。

0515コーケーPThom入口土産店付近 (2)
(  コーケー遺跡全貌の案内板 )

プラサート・トム寺院遺跡の入口には、コーケー遺跡の全貌を説明した案内板がありました。ここは、オーストラリアの学者たちが中心となって調査したとのことです。地図の真ん中にある貯水池が、都市計画レベルの高さを物語っています。この貯水池は、今は干上がって草原となっていました。

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( 観光ムードを演出する小屋掛けとソーラーパネル )

表参道にあたる場所の広場の両脇に4~5軒の土産物店兼食堂があります。どの店も似たり寄ったりで、屋根上のソーラーパネルまでいっしょです。典型的な、田舎の観光地スタイルに、ほっとするやら、がっかりするやらでした。

ガイドさんが配ってくれた水を一口二口飲んで、トム見物に出発。ちょっと歩くと、もうすっかり見慣れた、崩れて壁だけになったヒンズー寺院跡が眼前に現われました。
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( すっかり見慣れたアンコール風の寺院崩落跡 )

0521KohKherPトム参道遺跡 (2)
0524KohKherPトム参道遺跡リンガ
( レンガ造りの大門と内部のリンガ跡 )

大門というレンガ造りの建物内には、これまた、お約束の破壊されたリンガと台座がありました。世界中、異教徒と墓泥棒は、祭壇荒らしと破壊がお家芸のようです。「タブーに挑戦する」というか、「やってはいけないと言われているからこそ、やっちゃえ」、という人間の複雑な心理を感じました。

0521KohKherPトム参道遺跡 (5)
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( 環濠は葦の茂る沼地と化して )

少しずつ奥に進むと、半分、草地となった濠がありました。端に残った水面から洗面器で水を汲んでいる地元の人たちがいました。ガイドさんの説明では、こういう池は、たいてい地元民の貴重な水汲み場のようです。せせらぎや湧き水がないので、雨の多い気候であるにもかかわらず、水を手に入れるのは大変だそうです。

0525コーケーPトムピラミッド全景側面 (2)
( やっとピラミッドが姿を現した )

濠の先に進むと、木立を抜けた先にある巨大なピラミッドが視野に入ってきました。
「わあ・・・・、すごい大きさ、そして崩れ方・・・・・・」

ひとしきり写真を撮り合ったあと裏に回り、ツアー客はみんなでピラミット登山開始です。


2020年4月記                                    了