アンコールワット入場券を買わないと      2019年10月訪問

「おっと。アンコールワットに入る前に入場券を買わないと」
「無賃入場は、罰金300ドルですよ!」
「分かっています」

写真は、各種ガイドブックやブログですっかりお馴染みの、顔写真付きアンコールワット入場券です。黄色い部分に自分の顔写真が写っています。
Aワット3日入場券とパンフ
( アンコールワット3日用入場券、62ドル也 )

私もホテルに荷物を置くや否や、チャーターしたトゥクトゥクの運転手さんに、イの一番にチケットセンター連れて行ってもらいました。

チケットセンターは、シエム・リアップの中心街から北東方向、トゥクトゥクで15分くらいの場所にあります。新都心のような広々として整然とした地区に威風堂々と鎮座しています。周囲にも、カンボジア仏教寺院風のデザインで統一された観光庁や大型ホテルが並んでいます。
004AワットチケットC建物
( アンコールワット・チケットセンター )
0181AワットチケットC付近1022 (1)
( チケットセンター周辺の街並み )

「まるで、カンボジアではないみたい」
「そりゃそうですよ。『世界に冠たる』アンコールワットですから。カンボジアなんて、ちっちぇえ、ちっちぇえ」の世界です。

せっかくですから、チケットセンターの内部を少し見物しました。もちろん、キップを買ったあとです。

建物内はクーラーが少し入っている程度です。うわさどおり、奥に入って行くと横一列にチケット・ブースが40口くらい並んでいます。
0181Aワット遺跡チケットC1022 (5)
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( アンコールワットのチケットセンターの窓口の様子 )

「1日券、3日券、7日券」と、英語と中国語で書いてあるので、希望の窓口に行ってキップを買います。窓口のお姉さんの指さす方にカメラがあるので、レンズを見つめるとキップに印刷される顔写真を撮られて、『はい、おしまい』です。

ちなみに、ここにはクメール文字(カンボジア語)の表示はありません。カンボジア人は入場無料なので、キップを買いに来る必要がないからです。

チケットセンター内には、ATMや売店、観光グッズ店、軽食を出すカフェもあり、忘れ物があっても補充できます。ただし、物価は先進国の7掛けくらい。カンボジアであることを忘れるしかありません。

「チケット買ったら、とっとと出て行って、ワット観光しぇんかい!」という意味でしょう。
0181Aワット遺跡チケットC1022 (11)
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( チケットセンター内の売店やATM )

キップは、正確には「アンコール・パス:Angkor Pass」というのですね。3日券の場合、なぜ、6「2」ドルと端数が付くのかと思っていましたら、各パスとも2ドルが小児病院への寄付でした。ですから、1日券35ドル、3日券60ドル、7日券70ドルに、それぞれ2ドルの寄付を乗せたのが、最終的な入場料という内訳です。(2019年10月現在)

何だか、寄付金付きお年玉年賀状を買っているような価格構成でした。

最近の有名観光地の入場料は、どんどん高くなる傾向です。セキュリティ・チェックのコスト、きれいなトイレ、樹木の手入れなどのメンテコストがかかるし、場合によってはお偉いさんへの付け届け額も上がる一方なので、観光客の財布が狙い撃ちされるようです。一人旅ならともかく、親子4人で来て3日券を買うと合計248ドル、約27000円です。

この金額ならば、「元を取ろうと、炎天下をいとわず、せっせと遺跡めぐりにいそしむよねえ」と、いうことになるでしょう。

けれども、アメリカやニッポンのテーマパークなんかと同じか、それ以上に満足度が高くなるコスパの良い観光地だと思います。

2019年12月記                               了