モディカ、後期バロッコの聖堂たち 2018年9月訪問
1. このごろ人気の後期バロック建築
イタリア観光をひととおり体験してイタリア好きになると、シチリア島などの少し変わった観光地を目指します。
群青色の海が美しい高級リゾート、タオルミーナと、後期バロック建築:Tardo Barocco が建ち並ぶ、世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」、壮麗なロマネスク建築に圧倒される「ゴッド・ファーザーの都市パレルモ」は、島内3大観光ポイントでしょう。ギリシャ神殿跡が見事なアグリジェントも人気があります。
世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」のひとつ、モディカの街中には、有名な後期バロック建築の大聖堂:Duomoが二つあります。
( モディカのバロック風Duomo2棟 )
「えっ!ひとつの街にドゥオーモはひとつでしょう?」
「モディカは、谷合いの地区バッサ:Bassa、と丘の上の地区アルタ:Alta、を別々にカウントしているのでDuomoが二つあるのです」
「なーるほど」
一つ目のDuomo は、バッサ地区の目抜き通りであるウンベルト」1世通り沿いに鎮座する「サン・ピエトロ教会: Chiesa di San Pietro」です。
( モディカのバッサ地区のサン・ピエトロ教会 )
二つ目は、アルタ地区の丘の斜面にそびえる「サン・ジョルジオ教会:Chiesa di San Giorgio」です。
( モディカのアルタ地区のサン・ジョルジオ教会 )
設計者はロザリオ・ガリアルディ: Rosario Gagliardi (1690-1762 )という人で、ラグーザ・イブラの有名なサン・ジョルジオ大聖堂も設計しています。二つの街を観光すると、「あれっ?何か似てない?」と感じることがあると思いますが、それで正解です。美しく壮麗な観光ポイントですが、双方に独創性はあんまりありません。
けれども、ベージュ色でぎっしり詰まった立体的なモディカの旧市街のなかに建っているので、自然と目が吸い寄せられます。
2. サンピエトロ教会
まず、バッサ地区のサンピエトロ教会に入りました。昼下がりは、お昼寝タイムで閉館となります。午前中か夕方にアプローチしましょう。
( サンピエトロ教会前:画面右の柵のある階段がサンピエトロ )
主祭壇や両脇の小さな礼拝コーナーをひととおり見て歩きました。修復を終えて年月が経っていないためか、壁の真っ白い漆喰が瑞々しさいっぱいでした。
( サンピエトロの祭壇と内陣 )
いつもながら、「神はこうあってほしい」という気持ちがいっぱいあふれている空間です。
( 薄暮に浮かぶサンピエトロ )
私も、お昼寝タイムのあと、コリーナ・デリトリア展望台に再び上がり、夕暮れ迫るサンピエトロ教会を眺めました。風は涼しくなってきましたが、やはり急坂を登るのは一苦労。けれども登った甲斐がある風景が展開しました。
3. サン・ジョルジオ教会
( ベージュ色のアルタ市街に溶け込むサンジョルジオ )
ここの堂内も修復直後らしく、とてもきれいに整えられていました。見物人も少なく、落ち着いた雰囲気です。
( サンジョルジオ教会内部 )
アルタ地区が俯瞰できる展望ポイント、コリーナ・デリトリアにも登って、サン・ジョルジオ教会を谷の対岸から眺めました。
( 市街風景に溶け込んでいるサン・ジョルジュ教会 )
丘の斜面にあるサン・ジョルジオは、よく見ないと分かりません。絵本の「ウォーリーを探せ」に通じるところがありますが、どこだかお判りでしょうか。そんなに難しくありません。
サンジョルジオ大聖堂も夜に美しくライトアップされます。
( サン・ジョルジュ教会のライトアップ )
手間暇をかけ、体力を使って高台にやってきた甲斐がある幻想的なライトアップ風景が展開していました。20分くらい、じいっとたたずんで、群青色から黒に染まっていく空と、モディカの2大聖堂の夜景などを見ていました。
モディカは期待値以上に趣きのある都市でした。
2019年11月記 了
1. このごろ人気の後期バロック建築
イタリア観光をひととおり体験してイタリア好きになると、シチリア島などの少し変わった観光地を目指します。
群青色の海が美しい高級リゾート、タオルミーナと、後期バロック建築:Tardo Barocco が建ち並ぶ、世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」、壮麗なロマネスク建築に圧倒される「ゴッド・ファーザーの都市パレルモ」は、島内3大観光ポイントでしょう。ギリシャ神殿跡が見事なアグリジェントも人気があります。
世界遺産「ヴァル・デ・ノートの諸都市」のひとつ、モディカの街中には、有名な後期バロック建築の大聖堂:Duomoが二つあります。
( モディカのバロック風Duomo2棟 )
「えっ!ひとつの街にドゥオーモはひとつでしょう?」
「モディカは、谷合いの地区バッサ:Bassa、と丘の上の地区アルタ:Alta、を別々にカウントしているのでDuomoが二つあるのです」
「なーるほど」
一つ目のDuomo は、バッサ地区の目抜き通りであるウンベルト」1世通り沿いに鎮座する「サン・ピエトロ教会: Chiesa di San Pietro」です。
( モディカのバッサ地区のサン・ピエトロ教会 )
二つ目は、アルタ地区の丘の斜面にそびえる「サン・ジョルジオ教会:Chiesa di San Giorgio」です。
( モディカのアルタ地区のサン・ジョルジオ教会 )
設計者はロザリオ・ガリアルディ: Rosario Gagliardi (1690-1762 )という人で、ラグーザ・イブラの有名なサン・ジョルジオ大聖堂も設計しています。二つの街を観光すると、「あれっ?何か似てない?」と感じることがあると思いますが、それで正解です。美しく壮麗な観光ポイントですが、双方に独創性はあんまりありません。
けれども、ベージュ色でぎっしり詰まった立体的なモディカの旧市街のなかに建っているので、自然と目が吸い寄せられます。
2. サンピエトロ教会
まず、バッサ地区のサンピエトロ教会に入りました。昼下がりは、お昼寝タイムで閉館となります。午前中か夕方にアプローチしましょう。
( サンピエトロ教会前:画面右の柵のある階段がサンピエトロ )
主祭壇や両脇の小さな礼拝コーナーをひととおり見て歩きました。修復を終えて年月が経っていないためか、壁の真っ白い漆喰が瑞々しさいっぱいでした。
( サンピエトロの祭壇と内陣 )
いつもながら、「神はこうあってほしい」という気持ちがいっぱいあふれている空間です。
( 薄暮に浮かぶサンピエトロ )
私も、お昼寝タイムのあと、コリーナ・デリトリア展望台に再び上がり、夕暮れ迫るサンピエトロ教会を眺めました。風は涼しくなってきましたが、やはり急坂を登るのは一苦労。けれども登った甲斐がある風景が展開しました。
3. サン・ジョルジオ教会
( ベージュ色のアルタ市街に溶け込むサンジョルジオ )
ここの堂内も修復直後らしく、とてもきれいに整えられていました。見物人も少なく、落ち着いた雰囲気です。
( サンジョルジオ教会内部 )
アルタ地区が俯瞰できる展望ポイント、コリーナ・デリトリアにも登って、サン・ジョルジオ教会を谷の対岸から眺めました。
( 市街風景に溶け込んでいるサン・ジョルジュ教会 )
丘の斜面にあるサン・ジョルジオは、よく見ないと分かりません。絵本の「ウォーリーを探せ」に通じるところがありますが、どこだかお判りでしょうか。そんなに難しくありません。
サンジョルジオ大聖堂も夜に美しくライトアップされます。
( サン・ジョルジュ教会のライトアップ )
手間暇をかけ、体力を使って高台にやってきた甲斐がある幻想的なライトアップ風景が展開していました。20分くらい、じいっとたたずんで、群青色から黒に染まっていく空と、モディカの2大聖堂の夜景などを見ていました。
モディカは期待値以上に趣きのある都市でした。
2019年11月記 了