やまぶきシニアトラベラー

気まぐれシニア・トラベラーの旅。あの日から、いつか来る日まで、かつ、めぐりて、かつ、とどまる旅をします。

2019年08月

これぞベルサイユ土産

これぞベルサイユ土産     2019年4月訪問

(1) ベルサイユ土産だ!

2019年のいま、ベルサイユ土産の定番は「マリー・アントワネット商品」です。

Versailles154マリーアントワネットグッズ
(  マリー・アントワネット土産は種類が豊富 )

手帳、ボールペン、ノートなどの文具類から始まり、香水、ポーチなどの化粧品類、ブローチなどのアクセサリーなど小物類がいっぱいあります。ドロップ類もあったような記憶があります。これからも、マリー・アントワネット・グッズは増えていくでしょう。

ちなみに、これらのお値段は、1つ5ユーロから30ユーロくらいで微妙。いっぱい買い込むと、思わぬ金額になります。「お客さん、ここでしかマリー・アントワネット柄は買えないのですよ」、と囁かれると、ついつい、多めに手が出ます。


(2)迷ったら買え

ベルサイユ宮殿内のお土産屋さんは、自由見学コースの順路の途中にもあります。写真の売店は、王立礼拝堂脇のもの。カタログと文具類専門です。

お土産屋さんは、順路の最後にもあるし、ちょっと脇道にそれた場所にもあります。

けれども、「見学終えてからお土産を」、と思っていると、じっくりお土産を買えません。お買い物に重点をおいている方は、目についた売店でさっさと買うのが良いと思います。「海外旅行では、迷ったら買え!」です。

Versailles153礼拝堂脇2Fの土産店
( 王立礼拝堂脇のお土産屋さん )

(3) 割り切って商売、商売

ここ20年ばかり、美術館や博物館も積極的にお土産を売るようになっています。財政難の補填も兼ねています。ベルサイユなどは話題性に事欠かないので、お客の気を惹くグッズがいっぱいあるかと思いきや、お土産の品揃えは意外と地味です。

大きく分けると3つしかありません。カタログ、太陽王ルイ14世関連、マリー・アントワネット関連の3つです。ベルサイユ宮殿の形がレリーフされたチョコレート、王族の紋章入り携帯ホルダー、手鏡なんか作ればいいのに、と思っていますが、ありません。

IMG_7391 smallsize
Versailles154bみやげ0428
    ( ベルサイユ土産の例 )

IMG_7398
( マリー・アントワネット関連みやげは種類が多め )

最近でこそ、マリー・アントワネットとベルサイユの相性は良くなっているので、マリー・アントワネット・グッズは増えています。けれども、現在のフランス政府からすれば、絶対王政は敵ですから、ベルサイユの歴史やイメージを肯定的にアピールすることなど容認しずらかったのでしょう。そのため、長らくマリー・アントワネット・グッズは、ベルサイユというかフランスではタブー扱いだったような印象です。

本来の趣旨からいえば、「しっかりとベルサイユの華と陰を五感で感じて帰る」のがベルサイユ観光の姿なのだと思いますが、それでは、お客も当局も満足できません。こちらは、「ベルサイユへ確かに行った」という物証がほしいのです。

その結果、「いろいろあったけれど、お客さんが楽しめるなら商売、商売」に大転換。

いったん、吹っ切れたら地力のあるベルサイユのこと。お土産やイベントの新企画が出るわ出るわで大盛況。いま、ベルサイユ観光に来る私たちは幸せものです。

一気に人気者に登りつめたマリー・アントワネット・グッズは、宮殿内の各売店に所狭しとならんでいます。是非、最低でも2つ、3つと買って帰りましょう。もちろん、伝統のカタログ類も、従前に比べて充実。日本語版もばっちりあります。

2019年8月記                                            了

自由に楽しむベルサイユ

自由に楽しむベルサイユ    2019年4月訪問


1) 豪華絢爛で巨大

ベルサイユ宮殿は、「豪華絢爛で巨大」の一言につきます。

宮殿内の自由見学コースを1時間強で見物しただけでも、十分に圧倒されます。ベルサイユを代表する「鏡の回廊(鏡の間)」:Galerie des Glaces = The Hall of Mirror  に加えて、国王関連の部屋や王妃の寝室、ナポレオンの間などを周るだけでも、目がくらくらし、人混みでぐったりするでしょう。

私たちも、そんなベルサイユ宮殿の自由見学コースを見物して、ブルボン絶対王政の光と陰を堪能しました。見どころや由来は、ガイドブックや、多くの方々が、繰り返し丹念に描写していますので、さらりと写真チェックして、余韻に浸ります。

Versailles自由見学と正面
( 自由見学コースの入口 )

左から右へ中庭を抜けて入ります。本当は、奥まった場所の正面玄関まで歩み寄って大理石の玄関先や精巧な外観を堪能するべきなのでしょうが、混雑で気が急いているので、そそくさと通り過ぎてしまいます。
「まっ、いいか」、という感じです。


2) 礼拝堂から国王の間

Versaillesシャペル縦0428
( 自由見学コースからのぞく王室礼拝堂 )

Versailles151裏の大広間と安絵画
( 1階の北にある十字軍の間と言われる部屋の数々 )

十字軍の間あたりは、最近、一般公開されたようです。特別貸切で夕食会やパーティもできるとのことです。

Versailles北庭噴水0428
( 2階の国王の寝室入口付近から見た庭園北側 )

土日は、午前11時から12時までは、庭園の噴水が吹きあがります。午後の部は3時30分からです。

Versailles155a王の部屋群混雑
( 国王の寝室一帯は、大混雑。人息れでムンムン )

Versailles国王の間天井
( ベルサイユ宮殿の天井画は、ひときわゴージャス )

Versailles156王の部屋群アポロンの間とルイ14世の絵
( 高校の世界史の教科書にも出てくるルイ14世の肖像画 )

ヨーロッパに行って、世界史や美術の教科書に出てきた肖像画や名画を、この眼で見たときの歓びは格別です。歴史は暗記物だと思っていた方も、自分も過去や世界とつながっているんだ、という実感に浸れます。

このルイ14世、カツラをかぶり、かなり高いヒールの靴を履いています。それらを取り去った姿を想像するのも面白いものです。

「中背、やや腹が出て、髪も薄く、歯もほとんどなくなっている、このオヤジが国王だってえ?」と、叫びたくなるようなお姿なのかも知れません。


3) クライマックス鏡の回廊 (鏡の間)

Versailles161戦争の間と奥の鏡の回廊
( 戦争の間から左に折れたところが「鏡の回廊」(鏡の間)の入口 )

ベルサイユ宮殿きっての有名ポイント「鏡の回廊」には、みんなお行儀よく列を作って入って行きます。

我が物顔に人を押しのけて歩みを進めたのは、かつて王族、戦後はアメリカ人、バブル時代は日本人、そして今は中国人、といったところでしょうか。

Versailles162豪華絢爛鏡の間(回廊)
( 鏡の回廊 (鏡の間) は息を呑む美しさ )

Versailles163鏡の修復も良好
( すっかり鏡の輝きも修復されました )

この空間、最近は「鏡の『回廊』」と訳してあることが多いようですが、昔は「鏡の『間』」と言うのが普通でした。フランス語の「Galerie」の訳を、うるさく言う人がいたのでしょうね。実物を体験すると、大きくて細長い空間なので、「回廊」でも「間」でもなく、強いていえば「広間」っぽい感じが一番しっくりきます。英訳は「Hall」=「広間」ですね。

4) ルイ14世の寝室

「鏡の間」の壁の裏側は、ルイ14世の寝室や「閣議の間」、控室などです。「鏡の間」と行ったり来たりしながら豪華絢爛なインテリアを目に焼き付けました。

Versailles165鏡の裏の閣議の間
( 閣議の間 )
Versailles166ルイ14世の寝室
( ルイ14世の寝室 )
Versailles167牛の眼の控室428
( 「牛眼の間」は控室見合い )


5) 王妃の寝室

「鏡の間」を出て左に曲がったさきに「王妃の寝室」の一群があります。
ベルサイユに縁のあった王妃様は数人いますが、ここはマリー・アントワネット仕様になっています。思わず「萌え・・・・」とする方も多いはず。何しろ、「ベルばら」の場面と同じく、寝室の壁には、ちょっと見には分からない隠しドアが仕込まれています。

Versailles171王妃のベッド
( マリー・アントワネット仕様の「王妃の寝室」 )

当時は、膝を折って寝る習慣でしたので、意外とベッドの奥行きがありません。「ベルばら命!」の皆さまも、いちどブルボン王朝風の姿勢で、お休みになってはいかがでしょう。

Versailles173王妃の居間とMアントワネットの絵
( 続きの部屋。控えの間だったかな )
Versailles王妃系0428
( 大膳の間。部屋の中央には入れません。どうしてかな )
Versaillesナポレオン系の部屋0428
( こちらも続きの間。詳しくは、「うんちく」いっぱいのブログをご覧あれ )

6) ナポレオンの間

王妃の寝室群の一部は、「ナポレオンの間」に改造されています。何たって、ナポレオンは現代フランス社会の立役者ですから、王朝の皆さまより重要なことは言うまでもありません。

Versailles174ナポレオンの戴冠ダヴィドのベル版
( 超有名な「ナポレオンの戴冠」ベルサイユ宮殿バージョン )

「ナポレオンの戴冠」は、ルーブル美術館にある絵が1作目、ベルサイユ宮殿にある絵が2作目で、ほんのちょっぴりだけ違います。他所のブログかガイドブックで差異はご確認ください。

私が初めに思った疑問は、そんなことではなく、「女性に冠を授けているのに、どうして『ナポレオン』の戴冠なの?」と、いうことでした。

史実は、ナポレオンは戴冠式で、自ら帝冠を手に取って、自分の頭に載せて政治力をアピールしたのですが、それを絵に残すと、あまりに生々しすぎるという配慮で、皇后へ専用の冠を授ける場面を描くことにしたとのこと。

実際は実力でトップに昇り詰めたのに、それは、さも神とか天から「授けられた」、あるいは「選ばれた」と装って、自己の権威付けを図る政治家が99%を占めるなかで、ナポレオンの成したことはユニークです。だからこそ、時代を超えて受け継がれる数々の法令や社会の仕組みを残せたのだと思います。

Versailles175ナポレオンの肖像
( ナポレオンの肖像画。 ご本人は小柄だったようですが )

7) 戦史の間と南ウィング

普通に見学していると、このあたりへ来るころは、だいぶ疲れてきています。

「あと少しです。足を引きづってでもベルサイユ宮殿を見物しましょう」

Versailles176戦争画のギャラリーの木目床
( 戦史の間。「鏡の間」の手前は「戦争の間」で、ちょっと名前が違います )

この部屋は、2014年3月9日に、かのカルロス・ゴーンさんが、ルノー社の祝典と称して、実質的に自分の還暦祝い誕生日パーティを催した空間です。有名シェフのアラン・デゥカスさんが料理を担当したとのことです。さぞかし、豪勢で美味なるパーティだったことと思います。ゴーン氏も、会社のパーティでしたならば堂々と公言すればよかったのに、やはり気が引けたと見えて、当時は「どうか内々に」と招待客に一声お願いをしていたそうです。

今となって考えてみれば、それだけの器しかなかった人物なのか、ベルサイユ宮殿のきらびやかで由緒あふれる伝統の前に、魂を抜かれてしまったのか、分かりません。

Versailles南端ルイフィリップ画0428
( 「戦史の間」のさらに奥は、国王ルイ・フィリップの絵の部屋 )

Versailles177戦争画裏の美しい回廊
( 「戦史の間」の壁の背後を通って出口方向へ戻る )

Versailles179出口への南翼大階段
( 大階段から1階に降りる。下にお土産屋、トイレ、庭園への出口などがある )

まだ少し歩き回れるところはあるのですが、足の疲れも限界にきています。あまりの豪華さに感覚もマヒしています。「まだ見たい」、という欲望より、「一休みしたい」、「もういいわ」、気分が勝りましたので、引き揚げました。

足が棒のようになっていますが、最後の力を振り絞り、大階段を下りて、お土産屋とトイレへ向かいます。

こうしてベルサイユ宮殿に圧倒された数時間は終了しました。


2019年8月記                     了


ようこそマリー・アントワネットの祝いの間へ

ようこそマリー・アントワネットの祝いの間へ   2019年4月


1  シャペル:Chapelle

ガイドツアーの締めは、王室礼拝堂:Chapelle と王室オペラ劇場:Op*era でした。( * アクセント記号あり)

2019年4月現在、王室礼拝堂は修復工事のため、外側が覆われてしまっています。いまのところ2020年完了予定です。工事が終われば、下の写真のように、周囲から頭ひとつ出した端正な姿が観光客の前に現われるでしょう。

Versailles王室礼拝堂199007
( 王室礼拝堂遠景。修復工事前のすがた )

私たちは、ガイドさんの誘導に従ってシャペルの中に入りました。大理石の床なので、多少、冷え冷えとした豪華な空間が広がっています。

Versailles132王の礼拝堂正面
( 王室礼拝堂正面祭壇 )

往時、ここでは毎日、ミサが行なわれ、国王も2階席で参列したと言われています。フランス王家は、一応、キリスト教の守護者でもあったので、建前上は信心深く振舞うのがお約束でしょう。教義と実生活との大きな差に関して、どういうメンタリティでバランスを取っていたのか、私には興味深いところです。

また、1770年5月16日に、将来のルイ16世とマリー・アントワネットの結婚式が行なわれたのも、この空間でした。

「お互いに、初めて、実物の相手方を見て、どう思ったのでしょうね?」
「少しは、『萌えっと』したかも知れません。けれども、本人も含めて、誰にも分からないと思います」
これが私の意見です。
「えっ?」
「まず、ホンネをもらした記録があるやに聞いていません。本人も、一応、嬉しいのでしょうが、早熟気味とはいえ、まだ二人とも15歳でした。恋愛結婚ではないので、当日は、かなりどきまぎしていたのではないでしょうか」
「そんなものなのですかねえ」

結果論ですが、このご夫妻には公式寵姫がいませんでした。
ベルばらで有名になったように、奥方についての噂はたくさんありますが、旦那様は堅かったようです。

Versailles133b
( 王室礼拝堂の祭壇 )

現在のシャペル内は、椅子などが取り外されています。豪華絢爛な祭壇は見事なまでに輝いています。床も負けじと美しい細工物で覆われています。天井も、あいた口が塞がらないくらいゴージャスです。

祈りの場というより、儀式の間です。

Versailles133d
( 王室礼拝堂の天井画 )

シャペルは、自由見学コースでも入口から内部をのぞけます。
ですから、シャペルの写真に見覚えのある方はいっぱいいらっしゃると思います。

けれども、内部までずんずんと入れるのはガイドツアーのみです。ガイドさんは、「写真を撮ったら両脇にどいてね」と、私たちを促します。のぞき口から祭壇を見る多くの見学者への配慮です。

Versailles133c
( 王室礼拝堂の見事な床と側面アーチ )

自由見学者は、押すな押すな状態でシャペルをのぞいています。
Versailles133王の礼拝堂祭壇から入口
( 王室礼拝堂の祭壇から入口方向を見る )

2. 王室オペラ

王室礼拝堂(シャペル)の見学を終えたので、王室オペラ劇場に向かいました。本日の最終コースです。場所は、正面向かって右のかなり奥の方です。普通のベルサイユ全景写真には写り込まない位置です。

ガイドさんは、私たちを促して、ずんずんと奥へ歩いて行きました。
そして、外見上は地味な大理石の柱や壁に覆われた入口から劇場内に入って行きました。
Versailles131一般エリアとガイドさんアンヌ0428
( 専属ガイドさんの誘導でオペラ劇場へ向かう )

Versailles145一般ルートに合流
( オペラ劇場へ向かう長い廊下 )

内部に出た瞬間、そこにも、金ピカで豪華絢爛、精巧な細工と紋章に飾られた空間が広がっていました。
「わあー、これぞベルサイユ!」

オペラは、、マリー・アントワネットのお輿入れを祝って作られました。
Versailles142オペラ座席と我ら
Versailles141舞台の幕
( オペラの席と正面舞台の緞帳 )

ここは、いまでも現役の舞台なので、全体の空気が生き生きとしていました。自由見学で回る「鏡の間」は、同じく豪華絢爛でも、なんとなく展示品のイメージですが、オペラは豪華さで劣るものの、今を生きる人々の息吹きが漂っていました。舞台の緞帳などにホコリがなく、輝いているのです。

オペラでは、ときどきコンサートや、政府の歓迎イベントがあるそうです。前者は、早い者勝ち、金運次第なので、是非、チャレンジしましょう。
Versailles144cオペラ天井
( ギリシャ神話を題材にした天井画 )

相変わらず、見事な天井画とシャンデリアです。ぽかんと口を開けて、ずうっと上を見ていたので首が少し痛くなりました。

「あそこの格子窓が国王の席です。顔を出すと、みんな舞台そっちのけで王様の方を見てしまうので、その対策です」
ガイドさんの淀みのない説明に、一同納得。
「それにしても、すごい」
Versailles144aオペラ格子の王の席
( 宮殿オペラ劇場の王の桟敷(格子窓の部屋))
Versailles144bOPERA
( 王の桟敷とシャンデリア、天井 )

「でも、王様は、一番前で、かぶりつきで芝居を見たいなんて思わなかったのでしょうか」、と思いました。
天皇陛下が国技館で相撲観戦のときも、微妙に遠い場所が貴賓席。一番前に出たいとは思わないのでしょうか。

ですから、2019年5月に、かなり前の席にて相撲観戦されたアメリカのトランプ大統領夫妻は、本心から相撲楽しんだことと思います。

「でもね、やっぱり芝居は見るものではなくて、出るものよ。おほほ」
マリー・アントワネットのささやきが、私の耳の奥に響いたところで、ガイドツアーは終了となりました。

なかなか充実した内容に、あらためて感動しました。ていねいに、そして簡潔に見物個所の説明をしていただいたガイドさんに拍手を送って、さよならをしました。


2019年8月記                       了



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