ミラノ観光中の市電風景で、記憶に残るのは、新型車両よりもレトロな車両ではないでしょうか。
「えっ、こんな古い電車が、まだ走っているの?」
「おしゃれなイタリアのイメージに会わないわあ」
と、いう感じですかねえ。
この古い車両は、1500形と言って、なんと初登場は1928年だそうです。
約500両製造されたうちの150両ほどが、まだまだ走り続けているのだそうです。
( 1990年ごろの1500形。いまと同じ )
1500形は、昔も今も、変わらぬ走りを見せてくれます。
( ミラノ市電の古豪1500形。デ・アンジェリ付近にて )
1500形は、観光ポイントでも見られますし、ミラネーゼの生活エリアでも目につきます。
ガーガー、グァングァン、ギーギー・・・・と、昔風のエンジン音や機械音をうならせて、でも、背筋を伸ばすような雰囲気で走ってきます。
「元気老人、生涯現役、矍鑠(かくしゃく)たる翁・・・・・・」という存在感に、思わず見とれてしまいます。
( マゼンタ通りを行く1500形 )
( センピオーネ大通りの芝生軌道を走り去る1500形 )
ここ4-5年ばかりの間に、カラーリングが濃いオレンジ色から柔らかいオレンジ色系に変化しています。
広告電車、ラッピング電車も増えました。レトロな存在感を活かして、イベント用に使う1500形もあるとのことです。
( 広告塗装の1500形がやってきた )
( むらさき色に塗られた1500形もあります。ランブラーテ駅前にて )
( おしろいをべったり塗られたような1500形。5月24日広場にて )
( 古豪1500形は、新進のオフィスビル、イゾザキ・タワーを横目に走ります )
どこを走っていても、市電のある風景は絵になります。ミラノならではの雰囲気にひたりながら、街中さんぽ、ぶらぶらショッピングも、また、たのしからずやです。
2019年3月 記 了